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2014/10/26(日) 00:00

木住協 第17回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクールに最多応募24,000作

投稿者:  牧田司

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第17回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクール表彰式

 日本木造住宅産業協会(木住協)が主催する第17回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクール表彰式が10月25日行われ、応募があった約24,000作品の中から入選した8作品を本人が朗読し、保護者らも感想を語った。

 作文コンクールは、小学生の1年から3年の低学年の部と、4年から6年までの高学年の部に分けそれぞれ「木の家や建物」をテーマに最大1200字以内に綴ってもらうもの。全国47都道府県と海外4カ国の日本人学校5校の1,636校から過去最多の24,079点の作品が寄せられた。

 審査の結果、国土交通大臣賞、農林水産大臣賞、文部科学大臣賞、環境大臣賞の大臣賞のほか住宅金融支援機構理事長賞、木住協会長賞、朝日小学生新聞賞、審査員特別賞、木住協支部長賞の全28点が発表された。

 冒頭挨拶した木住協・矢野龍会長は「私も皆さんの作品を読ませていただきましたが、木の家を通して、木のぬくもり、優しさ、頑丈さ、さらには将来の夢や、おじいさんおばあさんを思う優しい心、自然災害や環境問題、バリアフリーなど、どの作品も小学生らしい純粋な視点で書かれており、とても心を打たれました」と語った。

 来賓として参加した国交省住宅局住宅生産課長・林田康孝氏は「衣食住の中で住まいはもっとも大事な基盤。日本の住宅は森と木をつなぎながら独自の様式を築いてきた。日本が誇れる文化。みなさんがみずみずしい言葉で木の優しさ、香りなどを言葉にして表現されていることに驚きました。みんな素晴らしい作品」と祝辞を述べた。

 審査員を代表してイラストレーターの平松尚樹氏は「心ときめかせて審査しました。視点が広くなり太くなったのを感じました。畑に野菜の種をまくように感動の種を心に育てましょう」と講評した。

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矢野会長

◇     ◆   ◇

 約24,000作品も寄せられたというからすごい数だ。低学年は原稿用紙100字から1,200字、高学年は400字から1,200字が応募条件。1作品を400字原稿用紙2枚(800字)として48,000枚。小説なら世界最長、ギネスブックものだ。わが国の最長小説は中里介山の「大菩薩峠」で17,000枚といわれるから、その3倍近くだ。審査する人も大変だったはずだ。入選しなかった作品の中にも素晴らしい作品があるはずで、子どもたちはめげずにどんどん応募して欲しい。

 応募作品の多さは都道府県別で茨城県、群馬県、福島県の順。茨城県は3,226作品。入選作28作品のうち茨城県が4作品、鹿児島県が5作品、福島県が4作品で、上位3県で13作品を占めた。

 作文のテーマとして「家」というのは子どもにとってもっとも取り組みやすいはずだ。各県の教育委員会、学校が競えあえば子どもの書く力を向上させることができるのではないか。森林・林業県のわが三重県は44作品しかなかった。これは情けない。記者は小さい頃、囲炉裏で漢字や算数、村の経済・文化を学んだ。

 文科省、学校に注文するとすれば、もっと森林や樹木について教えるべきではないか。河川や草花は教科書に結構出てくるが、樹木は50種もないのではないか。われわれは木の名前を知らなすぎる。

◇   ◆   ◇

 表彰式は約2時間半。そのうちの過半は各賞の発表と受賞者による朗読、インタビューだった。みんな素晴らしい作品であることは、矢野氏や林田氏の話や、審査に関わった木住協担当者の「福島の作品にはもらい泣きした」という言葉からも伝わってきた。

 作文はプロジェクターでも映し出されたが、前方の人しか読めなかったのではないか。後方に設けられた記者席からは読めなかったし、子どもの朗読もほとんど聞き取れなかった。保護者の人も「内容は全然分からなかった」と話していた。

 作品は冊子としてまとめられるというが、入選作品くらいは会場で配布すればもっと理解は深まるはずだ。それにしても子どもたちは立派。途中騒ぐことも退席する子どもはほとんどいなかった。記者はいつも廊下に立たされていた。

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