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2014/11/04(火) 00:00

プレハブ建築協会 「エコアクション2020年」の2013年実績公表

投稿者:  牧田司

 プレハブ建築協会は11月4日、同協会の住宅部会20社のうち部会内に設置された環境分科会参加の10社による環境行動計画「エコアクション2020」における2013年度の実績調査をまとめ発表した。

 10社の戸建て供給戸数70,437戸(前年比4.9%増)、低層集合住宅81,267戸(同22.4%増)が対象。

 これによると、新築戸建住宅の居住段階でのCO2削減量は、太陽光発電システムや燃料電池コージェネレーションシステムの普及などにより、2010年比17.6%減の1,924㎏-CO2/戸・年(前年比6.7%減)となった。

 低層集合住宅の居住段階のネットCO2排出量は2010年比14.8%減の1,551㎏-CO2/戸・年となり、順調に削減がすすんでいる。

 既存住宅の居住段階でのCO2削減が大きな課題になっているが、2013年の既存住宅の太陽光発電システム設置工事件数は21,116件(同17.0%減)で、再生可能エネルギー固定価格買取制度がスタートした前年の反動減と買取価格の引き下げの影響を受けた。

◇        ◆     ◇

 2020年までに数値目標を掲げ、低炭素社会の構築や循環型社会の実現を目指す「エコアクション2020」は、既存住宅を除いてはおおむね順調に推移しているようだ。

 ただ、記者の取材フィールドである分譲住宅の「地域の生態系の保全に配慮した住宅地の緑化率」については注文もある。数値の「見える化」を図り、ユーザーにも分かりやすいデータで公表すべきだと思う。

 2013年に会員各社が新規供給した建売住宅4,211戸(前年比443戸減)のうち、緑化面積率40%以上を確保した住宅は1,984戸(前年比49戸増)とのことだったが、この数値だけで「自然共生社会の構築」に貢献したのか、あるいは貢献していないのか分かる人はほとんどいないはずだ。

 緑化率を高めた住宅の価格はどうだったのか、ユーザーの反応はどうだったか、売れ行きはどうだったかなどはデータとして取り出せるはずだし、それらの住宅が地球温暖化防止や環境や人に対してどのような影響を及ぼすかも分かるはずだ。

 記者は環境や人に及ぼす緑の役割は極めて大きいと確信している。ぺんぺん草も生えないような建売住宅が淘汰されるよう、プレ協の会員会社は良好な住宅供給の先頭に立つべきだと思う。データもどんどん公開して啓蒙すべきだ。

 

 

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