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2014/11/06(木) 00:00

三井不 第2四半期 増収増益も仲介は大幅減 住友不販と急接近?

投稿者:  牧田司

 三井不動産が11月6日、平成27年3月期第2四半期決算を発表。売上高7,480億円(前年同期比17.6%増)、営業利益921億円(同33.1%増)、経常利益777億円(同36.9%増)、四半期純利益470億円(36.9%増)と大幅増収増益。期初に公表した数字通り順調に推移している。

 大幅増収増益となったのは、マンションなどの分譲が好調で、売上高の増加、利益率の上昇、投資家向け物件の売却が進捗したこと。マンションの通期計上戸数5,000戸に対して当第2四半期末の契約進捗率は90&(前年同期86%)とリーマン・ショック前の2006年と同水準となった。

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 非の打ちどころのない決算数字だ。記者が驚いたのは、仲介件数の落ち込みだった。三井不動産リアルティの「三井のリハウス」を中心とする仲介・アセットマネジメントなどの収益は383億円(前年同期比46億円減)で、仲介件数は18,026件(同2,989件減)。

 この仲介件数について同社は「前年が大幅に増加しており、過去最高だった一昨年とほぼ同水準」と話したが、記者はこのまま推移すれば、仲介2位の住友不動産販売の数字次第では急接近するのではと第六感が働いた。

 取材を終えて確認したら、住友不販の平成26年3月期の仲介取扱件数は35,455件(前期比6.9%増)だ。今期は軒並み消費増税の駆け込みの反動減で数字を落としており、同社も第1四半期の取り扱い件数は8,859件(前年同期比3.6%減)と減らしている。

 このまま推移すれば三井は通期では約36,000件で、住友不販が前年並を確保すればほぼ横並びとなる。前年より下回ると三井がトップを維持する。

 これまでは三井不動産(三井不動産リアルティ)がトップを走り、住友不販が追い上げを見せるとその差は縮まり、縮まると再び三井が引き離す展開が続いてきた。住友不販の決算発表は7日。果たしてどうなるか。

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 一戸建ての〝覇権〟争いも激化している。大手デベロッパーの戸建て分譲はずっと三井不動産(三井不動産レジデンシャル)が独走してきたが、野村不動産がここのところ急追しており、今年度の三井不が売上計上戸数900戸に対して野村不は1,000戸と逆転する見込み。

 

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