野村不動産は11月13日、市ヶ谷駅前の商業施設「GEMS(ジェムズ)市ヶ谷」をグランドオープンする。2012年10月にオープンした「GEMS渋谷」に続く第2弾で、カフェバール業態としては日本初出店の「Lucaffe(ルカフェ)」など飲食10店舗が入居する。開業に先立って11日、国生さゆりさんがゲストとして参加したプレス発表会&内覧会が行われた。
市ヶ谷は駅を中心に半径500m圏に就労・居住人口が5.6万人もいるにもかかわらず、飲食店は新橋の10分の1くらいの160店舗しかないことに着目して開発したもので、日本初出店の「Lucaffe(ルカフェ)」三ノ輪の人気焼肉店「炭火焼七里」本店が名前を変えてオープンする焼肉「なかはら」など地下1階9階建てに10店が入居する。客単価は3,500円~6,000円くらいのリーズナブルなものが中心。
「GEMS」シリーズは、同社グループが企画-開発-施設運営まですべて関与するもので、商業施設事業の中でも大きなウエイトを置いている。今後、芝大門、神田、西新宿、田町など年間4物件ずつのペースで開発を行っていく。
発表会に臨んだ同社代表取締役専務執行役員・中嶋忠氏は、「GEMSは、大きな柱の一つにしていきたい商業施設事業の中でももっとも力を入れているもの。6棟目まで用地を取得済み。企画、開発からリーシング、販促まで一体として手掛けていくのが大きな特徴」などと話した。
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ゲストの国生さゆりさんが全店舗の特別メニューを「おいしい!」を連発しながら試食し、店舗の代表とトークショーを約40分にわたり行った。国生さんは来年女優30周年で、市ヶ谷にあるCBSソニーからデビューするとき市ヶ谷をよく利用し、「電車に初めて乗ったのも市ヶ谷」だそうだ。「3回目(の結婚)は考えていません」と話した。
駆け付けた記者は、店舗の客数は最大でも67名というフロアにあふれんばかりの約90人。しきりにカメラのシャッターを切る人からメモを取る人、トークショーそっちのけでスマホをいじくり情報を収集する人、居眠りをする人など、あまり見られない光景に記者は唖然とするしかなかった。マンションの見学会にはこの3分の1もあればいいほうだ。
記者は商業施設のことはよく分からないが、さすがだと思ったのは、同社執行役員・黒川洋氏や事業説明した商業施設事業部開発課部長代理兼課長・郡司誠氏、同課・中村泰士氏が「企画、店の選定にあたっては社員が全国を歩き回って選んできた」「直接会社を回って告知してきた」などと話したことだ。
マンションの用地取得もそうだし取材も同じだ。やはり決め手となるのは「足」だ。ただ、郡司氏も中村氏も若くてかっこいいのはマンション開発担当者とすこし違うところか。それにしても仕事のためにおいしいものばかり食べていたら病気にならないか。
記者のお勧めは生牡蠣(2個で760円)が食べられ、タバコも吸える6階の「伊達藩いろり屋二代目ごいち」。2階のフレンチ・イタリアンの「JAM ORCHESTRA」に会うという日本酒「山の井」(会津酒造)は飲んでみたかった。