「ルピアコート新小岩」完成予想図
ポラスグループの中央住宅が近く販売を開始するマンション「ルピアコート新小岩」を見学した。リビング・ダイニングと水回りの動線をつなぎ、さらに家族とのコミュニケーションを大切にした〝ピアキッチン〟が最大の売りで、従来タイプを進化させている。
物件は、JR総武本線新小岩駅から徒歩14分、葛飾区東新小岩2丁目に位置する12階建て全50戸。専有面積は58.42~87.35㎡、第1期(18戸)の価格は2,980万~5,890万円。坪単価は200万円。竣工予定は平成27年8月下旬。設計・監理は複葉アーキテクツ。施工は川村工営。販売代理は東京中央建物。
現地は、蔵前通りに面した商業化、マンション化が進んでいる準工地域。徒歩1分にバス停があり、バス停から新小岩までは約5分。
住戸商品企画は、二重床・二重天井とし、全住戸の4割を実用新案取得済みのピアキッチン付きとし、出窓付き、ロフト付き、窓付きシューズインクロークタイプ、新和室の提案などを行っているのが特徴。食洗機、キッチンバックカウンター・収納も標準装備。
リビングダイニング
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駅から徒歩14分をどう評価するかはさておき、モデルルームの提案は差別化が徹底されており、ユーザーを惹きつける魅力が十分ある好物件だ。今回のピアキッチンの特徴は、キッチンの隣にあったトイレの位置を玄関の方に変更し、正面に子ども部屋を配することで、トイレの音のストレスを解消し、家事をしながら子どもの様子をうかがえるようにしていることだ。
細かな点では、バックカウンター・収納を標準装備とし、キッチン周りの壁にホーロー壁を提案しているほか、出窓付き、窓付きシューズインクローク、ソフトクローズ付き引き戸の多用などだ。
建築コストがどんどん上昇している中、デベロッパーは設備仕様レベルを落とす傾向にあるが、しっかり提案しているのは評価されるはずだ。坪単価は、周辺物件が軒並み坪200万円を突破してきている現状を考慮すれば、妥当な価格だろうと思う。
キッチン(正面に子ども部屋)
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同社が9月に記者見学会を行った「ルピアコート光が丘公園」の坪単価は245万円で、販売に苦労するのではないかと思っていたが、何と第1期25戸が完売したという。ピアキッチン付き、ライトコート付きが人気で、周辺に良好な物件がないのも評価されたという。
同社はこれまで東武伊勢崎線を中心に年間数棟しかマンションを供給しておらず、都内ではほとんど無名に近い。ピアキッチンやきめ細かな商品企画は間違いなくユーザーに評価される。あとはどうやって認知度を高めていくかだ。大手と同じように現地近くに販売センターを設置して、チラシを配布して、ネットで告知をする従来方式では限界があるように思うが、どうだろう。
ピアキッチン
ポラスの新ブランド「ルピアコート光が丘公園」 “新価格”でどう挑む(2014/9/4)