埼玉県住まいづくり協議会は12月18日、「第2回埼玉県環境住宅賞」表彰式を行い、最優秀賞に建築部門の「森林公園の家」(HAN環境・建築設計事務所 松田毅紀氏、南澤圭祐氏、冨田享祐氏)を選んだ。
同賞は、「住まい」の視点からも環境を意識することが必要との考えから、新築やリフォームの実践例、住まい方のアイディアなどの提案を募集するもので、一般から建築事業者まで103作品の応募かあった。埼玉県が後援している。
最優秀賞の他では、優秀賞に建築部門の「KUMAGAYA SUMMER HOUSE」(伊藤裕子設計室伊藤裕子氏)、リフォーム部門の「真冬に20度を下回らない家~光と風と断熱のデザイン~」(OKUTA LOHAS Studio 坪野藍氏)、アイディア部門の「長屋が魅せる次世代の暮らし」(桧家住宅伊澤博希氏、島元祐二氏)、特別賞に「涼を呼ぶ熊谷の家」(ミサワホーム・ミサワホーム西関東)と「大宮ヴィジョンシティみはしの杜」(ポラス中央住宅+ポラスタウン開発)がれぞれ選ばれた。
審査委員長の三井所清典氏(日本建築士会連合会会長)は、「私が50年前に考えた環境共生が一般的になってきた。最優秀賞はいかにも埼玉らしい、風土に適した提案。深い庇の提案は和の住文化をどう継承するかの点でも示唆に富む。特別賞は地域全体で気温を下げることが強く訴えられていた。全体的にとても嬉しい楽しい審査だった。埼玉は環境住宅のトップランナーになれる」と講評した。
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最優秀賞の「森林公園の家」は、タイトル通り埼玉・森林公園の樹木に囲まれた南傾斜地に立地しており、大きな木製サッシ、デッキテラス、薪ストーブ付きの土間空間、スギを多用した壁など、設計者の意図がよく伝わってくる。
「KUMAGAYA SUMMER HOUSE」は、〝夏暑く冬寒い〟熊谷にふさわしい夏の日差しをカットする深い庇の形状、風を取り込む袖壁、OMソーラーパネルの設置など、パッシブ・省エネの工夫が見事。
「真冬に20度を下回らない家}は、断熱性能Q値1.4、気密性能C値0.7を実現したリフォーム事例。夏場の日射遮蔽効果がある外付けブラインドシャッターを設置しているのが特徴。
「長屋が魅せる次世代の暮らし」は、人口減少・高齢化の時代にふさわしい平屋の長屋を提案している。北本団地の建て替えにも有効と提案している。
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記者は初めて取材した。会場には全103作品がパネルで展示されていた。残念なのは、パネルの文字が小さく読みづらく、一つひとつじっくり見る時間もなかった。
県も後援しているのだし、絵画展のように作品がよく見えるように工夫し、応募者からも説明が受けられるような会にしたらもっと盛り上がる。