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2015/02/17(火) 00:00

伊藤忠都市 高さ規制を逆手 1階住戸の天井高3m確保「武蔵中原」

投稿者:  牧田司

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「クレヴィア武蔵中原レジデンスコート ヴィラコート」完成予想図

 伊藤忠都市開発の「クレヴィア武蔵中原レジデンスコート ヴィラコート」を見学した。500件以上寄せられた地域の声を商品企画に生かした意欲的なマンションだ。

 物件は2棟で、「レジデンスコート」はJR南武線武蔵中原駅から徒歩7分、川崎市中原区下小田中四丁目に位置する5階建て32戸。専有面積は70.88~101.02㎡、価格は未定だが坪単価は240万円の予定。「ヴィラコート」はJR南武線武蔵中原駅から徒歩8分、川崎市中原区下小田中四丁目に位置する4階建て22戸。専有面積は66.90~72.17㎡、価格は未定だが坪単価は230万円の予定。

 竣工予定は平成27年7月末日。施工は谷津建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。

 現地は、高さ制限15mに指定されている第2種中高層住居専用地域。住宅地として市民に親しまれている「下小田中四丁目」でのマンション分譲は4年ぶりとのことだ。

 最大の特徴は、近接する2物件を一体として企画し、地元を対象に行い、500件以上集まったアンケートの声をランドプラン、専有部、設備仕様に反映させていること。

 声は、四季を通じてそれぞれ咲く草花を外構に植え、1階はリビング天井高約3m確保して戸建て感覚を演出、ミストサウナ・食洗機付き、引き戸の多用、豊富な収納などに生かしているという。

 現地販売担当者は「来場は順調。第1期として30戸くらい供給できれば」と話していた。

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エントランス

◇       ◆     ◇

 同社はもともと「収納」や「キッチン」に関しては先導的な取り組みを行ってきた。今回も同社オリジナルの商品をほとんど盛り込んでいる。玄関・ホールの幅を1.25m確保したプランや、居室・収納などのドアを極力引き戸にしているのもいい。

 記者が感心したのは「ヴィラコート」のモデルルームプランだ。1階住戸の4戸のみだが、リビングと居室の天井高を3m確保し、ロフトを設けている。

 これは物件概要でも分かる通り、5階建てとせず4階建てにしたために実現したものだが、「レジデンスコート」は敷地の東側に道路があるために東向き住戸の日照や採光が十分確保できるのに対し、「ヴィラコート」は東側に戸建ての隣地と接しているために、敢えて階高を高くして需要を喚起する選択肢を選んだということだ。規制を逆手にとった好例だ。

 価格設定も中層マンションの場合、1階住戸をもっとも低くするが、今回は2階<1階<3階<4階のとしている。狙いは的中し、すでに1階住戸は購入希望がすべて入っているという。

 1階住戸の難点を解消した商品企画としては、日本綜合地所の「全開口サッシ」「アウトドアリビング」がよく知られているが、天井高を高くするのもいいアイデアだ。住友不動産がよくやった手法だ。最近はこういったプランが少なくなった。

 武蔵新城ではコスモスイニシアがレベルの高い「イニシア武蔵新城ハウス」を分譲している。こうしたレベルの高い商品企画競争に勝ち抜くことこそ新価格時代の勝者になる王道だ。

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「レジデンスコート」(左)と「ヴィラコート」

創業40周年記念の「イニシア武蔵新城ハウス」 30年前の「シカク」蘇る(2014/10/9)

 

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