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2015/03/03(火) 00:00

施工は鹿島 日立の見守りシステム付き 東建・日立アーバンのサ高住「グレイプスフェリシティ戸塚」

投稿者:  牧田司

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「グレイプスフェリシティ戸塚」

 東京建物と日立アーバンインベストメント(旧・中央商事)は3月1日、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)共同事業第1弾「グレイプスフェリシティ戸塚」を開業した。施工は鹿島建設で、大手介護事業者ツクイが生活支援サービスを行い、日立製作所が開発した見守りシステムが採用される。

 入居者をサポートするコンシェルジュが日中常駐し、介護の必要がない人から要介護5まで入居者の要望に応じてパッケージプランが用意されている。居室は分譲仕様の全24タイプ、終身建物賃貸借契約で、入居一時金不要。

 開業に先立って26日行われた記者見学会で、東京建物シニアライフサポート・加藤久利社長は「当社のサ高住はこれで7棟目。日立アーバンインベストメントさんとはこれまでマンションの共同事業があるが、サ高住は初めて。日立さんが開発した見守りサービスを採用し、次世代型のサ高住を目指す」と話した。

 両社共同事業の第2弾「(仮称)戸塚町361計画」74戸も開発を進めている。竣工は平成27年11月。

 物件は、JR東海道本線・横須賀線・湘南新宿ライン・横浜市営地下鉄ブルーライン戸塚駅から徒歩15分、横浜市戸塚区吉田町字上打越に位置する6階建て全97戸(ほかにデイサービス、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所)。専用面積は19.08~62.02㎡。月額賃料は74,000円~265,000円。管理費は16,500円(浴室あり)・21,500円(浴室なし)。基本サービス費は32.400円(1人入居)・54,000円(2人入居)。食事は3食30日分で48,600円。事業主は東京建物、日立アーバンインベストメント。貸主は東京建物不動産販売。運営受託はツクイ。医療連携は福和会横浜さくらクリニック。設計・監理は日立建設設計。施工は鹿島建設。

 1月27日から入居募集を開始しており、南向きや50~60㎡台の全戸をはじめ22戸に申し込みが入っている。

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モデルルーム

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デイサーピス(左)と介護浴室

◇       ◆     ◇

 加藤社長はあいさつの中で「日立アーバンインベストメントさんはこれまで戸塚で1,500戸のマンション供給事例がある」と話した。記者は日立アーバンインベストメントを全然知らなかったが、1,500戸も供給していれば知らないはずはないと思った。日立系の中央商事ならよく知っている。桜並木が美しい高台で素晴らしいマンションを分譲したことがあるし、その他も取材している。

 ひょっとしたら社名を変更したのではないかと、発表会に出席していた同社不動産営業本部事業開発部部長・服部三次郎氏に聞いたらその通りだった。中央商事が2012年、現社名に社名変更したのを記者が知らなかっただけだ。

 そんなことより大事なのは施工が鹿島である点だ。記者はサ高住のことはよく知らないが、施工が鹿島というのはほとんど事例がないのではないかと思う。スーパーゼネコンも少ないはずだ。ましてやゼネコンはオリンピックやら復興やら都市の再開発などビッグプロジェクトに忙しく、利益率の低いマンションやサ高住など受注するはずがない。

 そこで、「なぜ鹿島か」とぶしつけな質問をした。服部氏は「敷地は日立系の社宅跡地で、鹿島さんには施設やマンションなどを多く手掛けていただいており、地域住民からも美しい桜並木を壊さないでという要望があったので、実績が豊富な鹿島さんにお願いした」と話した。「コストは? 」と畳み掛けたら「安くはない」と服部氏は笑って答えた。この答えで鹿島の読みも理解した。

 日立アーバンインベストメントがこれからどのような事業を展開するか注目したい。

 居室内のセンサーなどと組み合わせた日立の見守りシステムもなかなかいい。しかし、この種の技術は日進月歩。いちばんいいのは24時間365日、入居者の健康が管理できることだ。人権問題もあるが、タグを耳などに埋め込むのはどうか。

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フェリシティホール(食堂)

 

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