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2015/04/07(火) 00:00

インテリックス 不動産小口化分譲に参入 第一弾「原宿」は人気必至

投稿者:  牧田司

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「アセットシェアリング原宿」(左が「ペアシティ」、右が「原宿ハウス」)

 インテリックスが不動産特定共同事業法の任意組合方式を活用した不動産小口化分譲事業に参入する。

 同社が所有する一棟の不動産を一口100万円単位に小口化し、共有持分(所有権)で販売するもの。賃貸管理や修繕などを管理運営会社に一任するので、個人が1戸単位(1棟)で取得・運営するより安定的な収入が確保され、空き家・滞納リスクも分散されるほか、贈与・相続時には金融資産に比べ評価額が抑えられるため資産として大幅な圧縮効果も期待できるメリットがある。

 記者会見に臨んだ同社の山本卓也社長は、「相続税の改正を睨んで一昨年から検討してきた。個人で不動産を取得するのは高額でもあり、様々なリスクも伴うので、小口化商品は相続対策として需要が高まると考えた。立地条件に応じて分譲マンション、オフィス、ビジネスホテル、中古リノベーションなど多様な手法で価値を提供できる。今回の物件も、普通のシェアハウスとは一線を画すもので、4.5%の表面利回りが期待できるとみている。今後は流動性を重視して1件5億円から20億円程度の規模で展開していく」と話した。

 第一弾の「アセットシェアリング原宿」は、JR山手線原宿駅から徒歩7分、渋谷区千駄ヶ谷3丁目に位置する敷地面積約283㎡、地上3階地下1階建て延べ床面積約619㎡。建基法上の種類は寄宿舎で、部屋数は32室。専用面積は約5.9畳大で、トイレ、シャワールーム付き。約70㎡のラウンジ・キッチンとランドリー・ビューティルームが付いている。賃料は12万円前後。昨年2月から募集開始し、ほぼ2カ月で満室になったという。一口100万円(5口以上200口以下)で4月13日から募集開始する。総額は8億円。

 不動産の小口化分譲はバブル期に流行ったが、その後バブルがはじけ不動産価格が暴落し、運営会社も倒産するなど立ち消えとなった。1995年に「不動産特定共同事業法」が施行されたことによって消費者保護が図られ、大手デベロッパーなどが様々な事業を展開している。

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記念写真に応じる山本社長(左は同社執行役員で建物の管理を行うインテリックスプロパティ取締役・俊成誠司氏、セルリアンタワー東急ホテルで)

◇       ◆     ◇

 山本社長の話を聞きながら、面白い事業だと思った。同社は年間1,000戸以上のリノベーションマンションを手掛ける〝老舗〟だ。物件情報や土地情報も相当数あるはずだ。その情報を逃す手はない。
 小口化商品は新しい事業ではないが、不動産投資を考えている人には受け入れられるのではないか。金融資産だけでなく、不動産を取得したいというニーズは一定数ある。空き家リスク、修繕の煩わしなどの負担が軽減されるのがいい。

 土地・物件の特性に応じてマンションだけでなく、シェアハウス(同社は〝ソーシャルアパートメント〟と呼ぶ)もビジネスホテル、オフィスも価値の最大化を考えれば当然だ。

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ラウンジ・キッチン

◇      ◆     ◇

 記者は「原宿」の価格を予想した。場所はおおよそ想像がついた。延べ床面積が約619㎡で、坪単価を600万円くらいと低めに見積もって10億円、つまり1,000口くらいで分譲するのではないかと考えた。
 結果は8億円で、記者の予想は外れたが、第一弾でもあり、失敗は許されないとこのような低い価格設定になったのではないかと思う。関係者からも記者の予想は的外れでないことを示唆された。
 現地見学もしたが、周囲は「原宿ペアシティ」「原宿ハウス」「秀和神宮レジデンス」や高級賃貸マンションが建ち並ぶ一角。建物はコンクリート打ちっ放しで、約60㎡のラウンジ・キッチンの床は無垢材。居室は狭いが、トイレ・シャワールームが付いているのが特徴。

 購入希望者が販売予定口数を超え抽選になるのではないかと思うがどうだろう。

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居室

 

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