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2015/04/24(金) 00:00

東京建物 東京駅徒歩圏の「TOKYO YAESU」は坪450万円

投稿者:  牧田司

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「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」 

  東京建物は4月24日、東京駅徒歩圏初のタワーマンション、旧キリンホールディングス本社跡地プロジェクト「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」と、同社の女性社員が中心の商品企画チーム「Bloomoi(ブルーモア)」の声を反映させた「Brillia日本橋三越前」のモデルルーム見学会を行った。

 双方とも見どころいっぱいのマンションだが、「日本橋三越前」より「東京駅徒歩圏初」の話題性と駅力に敬意を表して前者から先に紹介する。

 「Brillia THE TOKYO YAESU AVENUE」は、JR東京駅から徒歩16分、またはJR京葉線八丁堀駅から徒歩1分、中央区新川2丁目に位置する30階建て全387戸。専有面積は40.93~120.08㎡、価格は4,000万円台~2億円台、坪単価は450万円の予定。設計・施工は三井住友建設。管理は東京建物アメニティサポート。竣工予定は平成29年11月上旬。事業主は同社(事業比率80%)のほか三菱地所レジデンス(同20%)。

 物件の特徴は、何と言ってもまず東京駅から歩ける初の大規模タワーマンションであること。敷地面積は約3,000㎡。総合設計制度の適用を受け、地区の建築物の高さ規制(38m、または50m)を大幅に超える100mを実現。敷地の約50%を公開空地とするとともに、1階の外壁の半分近く約200㎡を壁面緑化した。建物は免震工法を採用している。

 昨年12月から物件ホームページを開設しているが、これまでに中央、港、江東区居住者を中心に資料請求は約5,000件にのぼり、4月25日のモデルルーム見学予約数は1,000件を突破している。

 コンパクトタイプは10%くらいで、海外からの投資は少ないという。「目黒」との競合もあまりないというのもうなずける。需要層は異なるはずだ。

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エントランスロビー

◇       ◆     ◇

 まず、坪単価から。記者は同社の「目黒」が坪600万円と聞いてから羅針盤を失った船のように相場観が狂ってしまった。

 なので自信はないが、見学前は坪480万円と予想した。「東京駅徒歩圏」と考えれば「目黒」をはるかに上回るだろうが、「八丁堀駅圏」とみれば、他の中央区の晴海などのタワーマンションと比較すればそんなに高値は付けられないし、同社はそこまで強気の価格設定はしないと読んだ。

 さて、本日の見学会。28階、29階の100㎡以上(18戸)プレミアム住戸でも坪単価は600万円、平均で450万円というのは新価格ではあるが、記者予想を下回った。相当安いと思った。

 規模が異なり、ランドスケープが素晴らしい「目黒」とは単純比較はできないが、住戸の設備仕様はこちらが上だと思った。キッチン天板はアフリカ・アンゴラの貴重な御影石「ステラブル」で、バックカウンターも標準装備。リビングドアなどは突板の浮造り仕上げ。天井高は2600㎜以上。他の標準タイプもキッチン天板はカナダの「カレドニア」御影石を採用しており、全体的にグレードは高い。

 キッチンも特徴の一つ。「Bloomoi(ブルーモア)」とキリンビールの女性社員とが「働く女性がもっと幸せになる住まい」グループインタビューを実施して編み出したのが「お酒が楽しめる空間」だ。3種のプランが提案されていた。バックカウンターも3種とも無償でセレクトできる。

 これは取材する時間が少なかったのでよく分からなかったが、女性も「(調理をし)ながら飲む」のが流行っており、その空間を提案したという(キッチンドランカーとどう違うのかは不明)。そのうちの「スマートスタイル」は天板の立ち上がりを30㎝強とり、様々な調理アイテムが収納できるように工夫されていた。これはいい。

 共用部分のデザインでは、今をときめく今井敦氏や2016年竣工の銀座松坂屋再開発「銀座6丁目プロジェクト」の使用行施設の内装デザイナーに決定しているグエナエル・ニコラ氏などを起用。力が入っていることが伝わってくる。

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壁面緑化

◇   ◆   ◇ 

 「丸の内」と言えば三菱地所であるように、「八重洲」と言えば東京建物だ。お膝元であるだけに、相当力が入っていることが伝わってくるマンションだ。それを示す余談をいくつか。

 まず、壁面緑化。200㎡という面積がどの程度のものか示すデータはないが、仮に高さを2mとすると100mだ。これほど大きい壁面緑化を施したマンションはまずないはずだ。

 販売センターは、グエナエル・ニコラ氏がデザインしたエントランスロビーをそのまま再現したもので、これもなかなかいいのだが、記者が驚いたのは報道陣にふるまわれたお茶だった。

 どこのマンション見学会でもお茶や水がふるまわれ、たまに「ボルヴィック」「エビアン」なども出されるが、ほとんどはペットボトルだ。今回もお茶のペットボトルだったのだが、いつものとはラベルが異なっていた。「キリン別格日本冠茶」(かぶせちゃと読むそうだ)とあった。

 記者は普段ペットボトルのお茶など飲まないし買ったこともないので、このお茶がどのようなものか全く分からなかった。すでに1.8キロ入りの水のペットボトルくらいはありそうな重いパンフレットをもらっていたので持ち帰るのも嫌だったが、いくらするのか調べようと持ち帰った。若い女性にあげたので飲まなかったが、普通のお茶の1.5倍くらいの216円だった。

 マンション建築費は数年前と比べ1.5倍くらいに上昇しているが、まさか同社はこのお茶の上昇分を分譲価格に上乗せしていないだろう。単価の安さからすれば、ひょっとしたらキリンからただでもらったものかもしれない。

 そういえば、おなじみずほグループの大成有楽不動産の「品川勝島」マンション見学会では〝“コーヒーメーカーのフェラーリ〟と呼ばれる「LA-CIMBALI(ラ・チンバリー)」で淹れたコーヒーを頂いた。マスコミ対応でも双方は競っているのか。

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ゲストルーム

 

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