「マストクレリアン神楽坂」
積水ハウスは4月24日、多世代交流型賃貸マンション「マストクレリアン神楽坂」の記者見学会を行った。事業者メヂカルフレンド社のコンペで選ばれたもので、サービス付き高齢者向け住宅(45戸)と、子育て向け賃貸住宅(71戸)を併設した賃貸マンション。
医療・介護関係の出版社であるメヂカルフレンド社の小倉隆宏専務は、「5つの企業グループによるコンペで積水さんを選んだのは、第一にサ高住と子育て賃貸の『きがなの街』の提案に共感か持てたこと、第二に賃貸のノウハウを持たない当社にとって一括借り上げは安心であること、第三に積水さんの情熱に背中を押してもらったこと。スピード感をもって高い満足度をいただいた」などと話した。
また、積水ハウス常務執行役員の堀内容介氏らは、立地適性に応じて自立型のサ高住を中心に共存型も手掛けていくと語った。
同社は、現在、全国で供給されたサ高住177,824戸のうち5.37%に当たる9,564戸を供給しており、2014年度の受注額は665億円。2020年までに5,000戸の供給を目指す。
「マストクレリアン神楽坂」は、東京メトロ神楽坂駅から徒歩6分の10階建て全116戸。完成は平成27年2月。サ高住の専用面積は52.49~85.67㎡、賃料は19.1万~27.0万円/月。管理費は25.万円。生活支援サービス費は1名入居が3.1万円/月、2人入居の場合1人付き1.5万円/月。食費は朝食が500円、夕食が800円。現在、25戸が契約・入居申込済み。
賃貸は、同じ面積で賃料は約18万~29万円。40戸が契約・申込済み。企業の社宅がほとんど。
屋上テラス
食堂
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記者は、個人的に高齢者ばかりのマンションには住みたくない。サ高住には何だか姥捨て山のイメージが付きまとう。やはり若い世代も住むマンションのほうがいい。
その意味で、同社の「古河庭園」もそうだったが、今回の「神楽坂」はいい。金持ちも貧乏人も歳よりも若者も子どもも一緒に住むのが街だ。今後の大規模な「江古田3丁目」にも期待したい。
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〝これはいい〟と思ったのは、賃貸のサッシクレセントが子どもの手が届かないところに設置されており、物干し竿が天井ではなくサッシ枠から引き出すように設けられていたことだ。よく工夫されている。「オークス」製。難点は、使用するときはカーテンが物干し竿の外側(サッシ側)から閉められないこと。部屋の中が丸見えになる。すっぽりかぶせれば、外から物干し竿と洗濯物が外から浮かび上がる。これは具合が悪いのでは。
一つ解せないのが食事代。サ高住の居住者は500円と800円なのに、どうして賃貸居住者は1,000円と1,300円なのか。その日は明快な説明がなかった。先ほどフロントに問い合わせたら、サ高住の居住者はサービス費から支払っている部分だけ安いのだそうだ。これで納得。しかし、朝食代が1,000円というのは高いのでは。
物干し竿(収納されている状態)
引き出した状態