ポラスグループの中央住宅は6月13日(土)、千葉県松戸市の学校跡地で開発を進めている戸建て住宅「オレンジプロジェクト99」の街開きを行い、入居者ら27家族約100人が参加した。コミュニティを醸成し、住民自身が街の緑の維持・管理できるようにするのが目的で、「花の路を作ろう」「夏の庭仕事」など、NPOの専門家をアドバイザーにワークショップを開催した。
「オレンジプロジェクト99」は、松戸市の「新松戸地域学校跡地有効活用事業」として小学校跡地38戸、中学校跡地61戸の合計99戸を開発するもの。市の公募プロポーザルに同社の提案が選ばれた。多世代にわたって住みたくなる「安定型住宅」、美しい街並みを維持する「住民参加」の街づくり、住民のコミュニティを育む「ワークショップ」の開催、「子育て応援住宅」などが評価された。景観を維持するための協定も結ばれている。
物件は、JR武蔵野線・つくばエクスプレス南流山駅から徒歩13分、松戸市新松戸7丁目に位置する全99区画。土地面積は124.98~132.3㎡、建物面積は97.3~109.92㎡、現在分譲中の住戸は 4,350万円。構造は木造2階建(在来工法)。
今回イベントが行われたのは小学校跡地の38戸。4,200万円台~4,300万円台が中心で、分譲開始は昨年7月。入居開始は今年2月から始まっている。残りは5戸と好調。
中学校跡地61戸も好調で残りは7戸。
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同社の戸建て住宅の街開きやイベントなどを取材するのは数度目だが、今回は舗道やコモンスペース、敷地内に植えられた中高木・草木の名前を当てる「グリーンビンゴ」ゲームがメイン。全部で16種あり、あらかじめ用意された見本と照らし合わせながら4×4のマス目に名前を書き込んでいき、縦横、斜めの名前が正解ならビンゴとなり、鉢植えなどがプレゼントされる。
記者も入居者と一緒に挑戦してみた。名前は次の通り。ブルーベリー、ローズマリー、ベニバナ、オリーブ、ヒメリンゴ、ヤマボウシ、オレンジ、ジューンベリー、ハナモモ、ベニバナトチノキ、シマトネリコ、ガマズミ、ハナミズキ、コブシ、フェイジョア、カツラ。
これがなかなか難しい。記者は樹木の名前は知っているほうだと思うが、いつも見ているのは成木。今回植えられていたのはほとんどが幼木だったので、当てるのに悪戦苦闘。自信を持って名前が付けられたのは数本しかなかった。入居者の方々と教え合いながら全部名前を付けたが、ヒメリンゴ、ヤマボウシ、ガマズミ、カツラが不正解だった。イベントに参加した入居者の方もほとんど自力では名前を付けられなかったはずだ。
しかし、今回街開きを行った小学校跡地の38戸の規模で、これだけのたくさんの、しかも実がなる中高木(もちろんこのほかにもたくさん草木が植えられていた)が植えられているのがいい。
名前当てに精力を使い果たしてしまったので、肝心の戸建てのチェックが甘くなってしまったが、ニチハ「エコ外壁」、無垢のフローリング「WOODONE」、無垢の建具、コルク材など自然素材がふんだんに採用されているのがいい。外観は南欧スタイル。
よく売れているのも納得だ。販売に際しては、プロジェクトの意義、ワークショップを定期的に開くことなども丁寧に説明して納得の上で購入してもらう姿勢を取っているという。
街並み