「パークホームズ豊洲ザ レジデンス」完成予想図
三井不動産レジデンシャル(事業比率85%)と三井物産(同15%)が分譲中の「パークホームズ豊洲ザ レジデンス」を見学した。〝パークホームズ〟だからと高をくくっていたのだが、総合的な商品企画が優れたマンションだ。〝パークタワー〟とそん色ないくらいだ。第1期の336戸がほとんど完売したのもよく分かる。
物件は、東京メトロ有楽町線豊洲駅から徒歩5分、ゆりかもめ豊洲駅から徒歩4分、江東区豊洲5丁目に位置する22階建て全690戸。第2期(戸数未定)の専有面積は56.37~87.90㎡、予定価格は5,300万円台~1億400万円台(最多価格帯7,100万円台)、坪単価は約320万円。入居予定は平成29年3月下旬。施工は大林組。販売代理は三井不動産レジデンシャル。
現地は東京電力の社宅跡地。敷地面積は約1万㎡で、用途地域は準工地域(法定容積率300%)。昭和大学江東豊洲病院と豊洲西小学校へはそれぞれ徒歩1分。建物内に保育園も併設される。準工だが嫌悪施設はない。
物件は総合設計制度の適用を受けており、広い公開空地を整備。建物は免震構造とし、建物を2つにスライドさせたような「雁行配棟」と、建物中央に2つの吹き抜けを設けた設計の「∞(インフィニティ)」とすることで、一般の板状や高層マンションより高い免震効果が発揮でき、梁の出っ張りを少なくする無柱空間を実現。同時に、縦マリオンのデザインを採用することで壁面を分節し圧迫感を抑え、吹き抜け空間に風が流れるようボイド給気スペースを設け、6つの角住戸をつくり出しているのが特徴。
専有部は、玄関に窓を設けた横入りとクランクイン玄関を採用することで、整形の居室を確保するとともにプライバシーにも配慮した設計になっている。キッチン周りも充実しており、ユーティリティシンクのキッチンと標準装備のバックカウンターの天板は御影石。食洗機も標準装備。
共用施設では、オーナーズラウンジ、クリエーターズラウンジ、ゲストダイニング、3つの+αルームを設けている。
昨年9月から資料請求は7,930件で、今年4月からの来場者数は1,780組に達し、第1期336戸はほぼ完売の人気になっている。買い替え層が多いのが特徴という。
オーバルテラス
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同社が3年前、〝パークホームズ〟の仕様を一新したのは知っていたが、今回の「豊洲」は建築費が高騰している折から設備仕様を落としているのではないかと見学する前は考えていたのだが、とんでもない誤りだった。
現地は敷地の最低面積が1万㎡で、建物の高さ規制が70mと定められているため、タワーマンションにならなかったのだが、総合設計制度の適用を受けることで十分な公開空地を設け、既存樹のサクラなども植え、建物の形状にも工夫を凝らし居住性を高めている。
住戸プランもよくできている。設備仕様は〝パークタワー〟と何らそん色ない。白を基調にしたデザインもいい。建具・ドアは全て鏡面仕上げ。
単価については、これくらいが妥当だろう。これから分譲されるある大手デベロッパーの物件は坪300万円をはるかに突破するはずだ。駅前の三井不動産とIHIが行っている再開発プロジェクトで豊洲の開発は完了する。ホテルも併設されるがまだ全然決まっていないようだ。
クリエーターズラウンジ