「パークシティLaLa横浜」が傾いた問題で、三井不動産レジデンシャルがマンション全体の建て替えを住民側に提案したというニュースが流れた。
問題の住棟だけでなく他の住棟にも不具合が判明したための決断だと思われるが、記者も賛成だ。専門的なことは分からないが、改修には建物をジャッキで持ち上げてコンクリを流して済むとは思えない。
早く決断したほうがいい。とりあえず問題となっている住棟を建て替えるため区分所有法69条により、その棟の5分の4の同意で決議し、団地全体の4分の3の承認決議を得られれば建て替えることができる。
その際の借り移転、買い取り希望者の買い取りなどの問題も、三井不動産レジデンシャルが適切に対応するのではないか。
もちろん同法70条の一括建て替えも視野に入れていい。これには区分所有者全体の5分の4の議決と、各棟の3分の2の決議が必要だ。
これまでたくさんのマンション建て替えを取材してきた。「時は金なり」を実感した。合意形成には大きな負担(エネルギー)がかかるが、とにかく急いだほうがいい。いま決断すれば全体建て替えに5年はかからないのではないか。
10年前は坪160万円くらいだった。いまなら200万円は微妙だが、少なくとも坪180万円の価値はある。当時と比べ設備仕様もはるかによくなるはずだ。
「災い転じて福となす」-入居者の方々にはお気の毒としかいいようがないが、三井不動産レジデンシャルも三井住友建設も旭化成も信頼を回復するために力を尽くすはずだ。建て替えの成功事例もたくさんある。知恵を絞れば妙案も生まれる。