「スマートウェルネス体感パビリオン」
ナイスが10月31日(土)、横浜市と慶応大学との共同プロジェクト「スマートウェルネス体感パビリオン」を開設する。「見て・触れて・感じて・知る」をコンセプトに、「温熱」「空気」「睡眠」「安心・安全」「省エネ・エコ」の5つの要素を中心に「スマートウェルネス住宅」の仕組みを学ぶことができる。開設に先立つ27日、関係者らでオープン記念セレモニーが開催された。
「スマートウェルネス住宅」とは、ICT技術と省エネ・創エネ・畜エネの「スマート住宅」の概念を広げ、多様な世代が安心で安全、健康、快適な暮らしを目指すもの。
パビリオンの企画や展示は慶応大学理工学部・伊香賀俊治研究室の協力のもと行うもので、11月から来年2月にかけて様々な実証実験を行い、データの集積などを行う。
ナイスグループは、横浜市が進める「環境未来都市」構想の取り組みの一環として、環境・健康に配慮した建築物の普及、木材の利活用などについて包括連携協定を今年2月に締結している。
セレモニーで挨拶した林文子・横浜市長は「素晴らしいパビリオンが完成して感激している。様々なプレゼンや子どもの授業に使っていく」と話した。
また、平田恒一郎・同社社長は「当社は今年で創業65周年。これまで地震に強い住宅を一貫して造ってきたが、今年からはマンションは全て免震構造とした。わが国の既存住宅約5,000万戸のうち国の断熱基準(平成11年)を満たしているのはわずか5%しかない現状は残念だが、当社は長期優良住宅の認定基準を超えたパワーホームの供給に力を入れている。これまでのCASBEE横浜[戸建]の届け出件数105件のうち103件が当社施工。住宅は木のほうがいいとみんながいうが、感情に走ってきた。エビデンスが欠けている。データを集積して医学的にも木の住宅が優れていることを証明したい」などと語った。
現地は、JR・京浜急行鶴見駅から徒歩5分、横浜市鶴見区鶴見中央4丁目、ナイス本社の対面に位置。敷地面積は約1,338㎡、延べ床面積約620㎡。日産自動車から寄贈された電気自動車や地震体験車も配置されている。
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なかなか立派なパビリオンだ。スマート住宅のモデルハウスはたくさんあるが、非断熱と高断熱仕様の温度の違いを体感したり、9種類もの樹木の香りを比べたり、様々な内装材を使用した場合の室温と湿度の違いを見ることができる。
敷地の半分くらいは同社が所有しており、残りの半分は借地だという。建設経費もすべて同社が負担したというから立派だ。