左から大栗氏、森口氏、辻氏(ホテルオークラ別館で)
三交不は太陽光発電に注力 2018年めどに100メガ整備
今年の不動産協会新年賀詞交歓会での取材目的に、わが故郷・三重県のデベロッパー、三交不動産の森口文夫社長にお会いすることと、長谷工コーポレーションから建築費の動向を探ることを掲げた。森口氏とは伊勢志摩サミットの開催を喜び合いたかった。
しかし、これがなかなか容易なことではない。何しろ会場には1,000人くらいの関係者が詰めかけている。探すのが難しい。昨年は森口氏にお会いすることができなかった。ところが、木村理事長の挨拶が終わってからものの数分で森口氏にお会いすることができた。双方とも歓声を上げた。今年はついている。
幸運は重なるものだ。森口氏を見つけ出すのとほぼ同じくらいに長谷工コーポ・大栗育夫会長とも出会わせた。
早速、大栗氏に今年のマンション建築費の動向について聞いた。大栗氏は、「オリンピック関連の施設の着工に伴い労務費がどうなるのか読めない部分もあるが、マンション建築費については下がりはしないが、このままの単価で推移するのではないか」と話した。
三交不と長谷工コーポは極めて良好な関係にある。首都圏で三交不が分譲するマンションの多くは長谷工施工だ。お互い厳しい時代もスクラムを組んできた。双方は固い絆で結ばれている。
三人で歓談しているところに、今度は長谷工コーポ・辻範明社長が現れた。これこそ三交であり、三友、つまり正月にふさわしい松竹梅であり、正直な友、誠実な友、博識な友のかいこうだ。辻社長も「オリンピック関連で労務費が上昇する懸念はあるが、マンション建築費は安定的に推移する」と語った。
第一次取得層にとって朗報だ。大栗会長、辻社長が口をそろえて話すくらいだから、まず郊外部のマンション単価の暴騰はないとみていい。同社施工マンションがプライスリーダーになるからだ。他の中堅どころの建設会社は長谷工並みというわけにはいかないだろうが、極力単価を抑制するとみた。
あとは、春の賃上げで一般サラリーマンの賃金も上がることを祈ろう。
◇ ◆ ◇
三交不動産についても一言。首都圏の皆さんは三交不動産をご存じない方もいらっしゃるかもしれないが、戸建ての街づくりでは首都圏デベロッパーのどこにも負けない素晴らしいものをつくっている。東急不動産と同じレベルだ。
首都圏マンションは競合も多く最近は供給が少なくなってきたが、その一方で地元では再生可能エネルギー事業(太陽光発電)やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などにも注力している。
森口社長は「太陽光発電所は2018年をめどに100メガくらいに伸ばしたい。サ高住も三重県内で展開していく。伊勢志摩サミット? 決まった時は瞬間だったが株がストップ高になった」と話した。
森口社長は記者と同じ高校の後輩。大栗さん、辻さん、三重の三交不動産を忘れずに最優先してください。