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2016/01/12(火) 00:00

マンション コミュニティ条項削除 「個人的には大反対」 公明党・山口代表

投稿者:  牧田司

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挨拶する山根理事長(帝国ホテルで)

コミュニティ条項「存続希望は削除支持の3倍」

山根・マンション管理協理事長

 山口那津男・公明党代表が1月12日行われたマンション管理業協会(マンション管理協)の新年賀詞交歓会で、マンション標準管理規約からいわゆるコミュニティ条項を削除することに対して「個人的には大反対。非常識極まりない」と話した。

 記者の質問に答えたもので、「公明党の見解として理解していいか」という問いに対しては「党の見解ではない。あくまでもわたし個人としての考え」とした。

 一方、賀詞交歓会に来賓として挨拶した同党・井上義久幹事長は、「指針(マンションの管理の適正化に関する指針)にコミュニティ形成の重要性が盛り込まれた。管理規約からコミュニティ条項は削除されるが、(自治会活動と混同しないようにという)コメントも付く。現場が(コミュニティ活動に萎縮しないよう)にしなければならない」と語った。

 また、石井啓一国交相の代理として出席した自民党の宮内秀樹・国土交通大臣政務官は、「(是非について)いろいろな意見をよく聴いて調整したい」と、立場を考慮してか言葉を選んだ。

 民主党の来賓として挨拶した宮崎タケシ・国会対策副委員長は「重要な問題だと思うが、現段階ではまとまっていない。メリット、デメリットを考えないといけない」とし、同党・小宮山泰子衆院議員は「あったほうがいい。わたしの選挙区の川越では観光客も増えており…」と語った。

 マンション標準管理規約は、国交省がマンションの管理規約の作成や変更の際に参考になるように定めているもので、現行では「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成」(コミュニティ条項)が管理組合の活動の一つで、そのための活動費も管理費の中から充当できるとしている。

 しかし、「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」が、任意団体である自治会・町内会活動に管理組合が参加するのは本来の法の趣旨に反すると答申したことを受けて、国交省は標準管理規約からコミュニティ条項から削除する改正案を示している。

 山根弘美・マンション管理協理事長は冒頭の挨拶で、コミュニティの重要性が指針に盛り込まれたことを評価しつつも、コミュニティ条項の削除について「阪神淡路でも3.11でもコミュニティの力が防災・減災に大きな力を発揮したことが実証された。パブリックコメントでも規約存続の声は削除の声の3倍もあったと聞く。(コミュニティ条項の削除によって)現場(管理組合・管理会社)の活動が減殺されることのないよう、混乱することがないようしていただきたい」と懸念を改めて表明した。

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国会議員と記念写真に納まる山根理事長(中央)

◇    ◆   ◇

 山根理事長がマンションコミュニティ条項に触れるのは間違いないと思っていた。コミュニティ条項削減については挨拶のかなりの時間を割いて話した。

 記者は来賓として出席していた国会議員に片っ端から質問しようと思っていたが、ほとんどの方が顔を出すだけで早々に退席された。数人にしか聞くことができなかった。残念。

 民主党の宮崎氏も小宮山氏も勉強不足。記者の質問を理解されていなかったようだ。政権を奪取する気があるなら、マンション管理についてもっと勉強していただきたい。地方は知らないが、マンション居住者の声を聞き、課題について話せないと都市部の選挙民の支持は得られないと思う。

◇   ◆   ◇

 新年賀詞交歓会には黒住昌昭・前理事長(前URコミュニティ社長)も顔を見せた。「ようやっと解放された。算盤の資格(3段だそうだ)を生かして、近所の子どもたちに教えている。面白くないと言うことを聞いてくれないから必死ですよ」と近況を語った。

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黒住氏

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賀詞交歓会

 

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