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2016/01/29(金) 00:00

不動産買い時感が減退 野村アーバンネット調査

投稿者:  牧田司

 〝不動産は買い時だと思わない〟人が増加-野村不動産アーバンネットは1月28日、不動産情報サイト「ノムコム」の会員を対象としたネットによる「住宅購入に関する意識調査結果(有効回答数1,421人)をまとめ発表したが、不動産について「買い時」「どちらかといえば買い時」と答えた層は前回調査(2015年7月)より4.9ポイント減の41.3%で、逆に「買い時だと思わない」と答えた人は35.9%と前回より4.9ポイント増加した。

 「買い時と思う」理由は、「住宅ローンの金利が低水準」69.1%(前回比4.7ポイント増)、「今後、10%への消費税引き上げが予定されている」51.5%(同11.3ポイント増)に続き、「不動産価格が落ち着いている(割安感がある)」が33.1%(同17.2 ポイント増)となった。前回調査で理由3位だった「今後、不動産価格が上がると思われる」は22.7ポイント減少して16.9%となり、理由6位となった。

 「買い時だと思わない」理由については、「不動産価格が高くなった」68.2%(前回調査時は64.4%)がもっとも多かった。

 不動産の価格については、「上がると思う」が33.4%と前回調査より6.2ポイント減少。「下がると思う」の回答は24.3%と前回より5.4ポイント増加した。

 マンションくい打ち工事のデータ改ざん問題の住宅購入検討への影響度については、「影響を受けなかった」が49.4%、「影響を受けた」が35.3%となった。

 影響を受けた理由としては、「建物の構造や基礎部分の つくりを気にするようになった」64.9%、「分譲時の売主や施工会社を重視するようになった」57.6%となり、「当面様子を見ることにした」の回答は33.9%にとどまった。

◇     ◆     ◇

 不動産は「買い時だと思わない」と考えている人が前回調査時より3.8ポイント増とジワリ増えているのは気になる材料だ。ニュースリリースではどのような層の人がそう思っているのか不明だが、第一次取得層の人であるとすれば深刻に受け止めなければならない。この先、郊外マンション価格はそれほど上昇しないと思われるが、すでに取得限界を超えていると受け取っているのだろうか。

 ならば中古があるといいたい。中古に対しては拒絶反応を示す人もいるが、最近の新築は地価・建築費の上昇で専有面積を圧縮したり、基本性能・設備仕様を落としている物件も多い。築浅の中古のほうが質が高い物件も少なくない。その意味では、不動産流通会社の出番が到来したと取れなくもない。

 杭打ちデータ流用問題はそれほど市場に影響を与えていないのは予想していた通りだ。

 

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