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2016/02/16(火) 00:00

さらに進化した商品企画 玄関に勝手口 中央住宅「ルピアコート新小岩フレール」

投稿者:  牧田司

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「ルピアコート新小岩フレール」完成予想図

 ポラスグループの中央住宅が分譲中のマンション「ルピアコート新小岩フレール」を見学した。駅から徒歩14分とややあるが、間口を最低でも約8m確保し、玄関とキッチンを引き戸でつなげたり、コンセント付きの出窓を設けたり、実用新案申請中の分別ダストボックスを設置したりと、隣接する同社の「ルピアコート新小岩」からさらに進化したマンションだ。

 物件は、JR総武本線新小岩駅から徒歩14分、葛飾区東新小岩2丁目に位置する13階建て全36戸。専有面積は59.08~76.76㎡、現在分譲中の第1期2次(4戸)の価格は3,250万~4,740万円。坪単価は200~210万円。入居予定は平成28年10月下旬。施工は川村工営。販売代理は東京中央建物。設計は複葉アーキテクツ一級建築士事務所。

 現地は、同社が2年前に分譲した「ルピアコート新小岩」の隣接地。建物は逆梁工法を採用した南西向きで、1フロア3住戸。ワイドスパンが大きな特徴で、59㎡と64㎡のプランで間口は約8.1~8.4m、76㎡は約9.3m。二重床・二重天井、食洗機、バックカウンター・吊戸棚、5種類の分別が可能な実用新案申請中の隠せるダストボックスなどが標準装備。

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玄関(左奥がキッチン。ソフトクローズ機能付きの引き戸でつながっている)

◇       ◆     ◇

 この物件については、一昨年に書いた「ルピアコート新小岩」の記事と一緒に読んでいただきたい。「ルピアコート新小岩」のときは「進化するピアキッチン」という見出しを付けたのだが、今回は細かいところに手が届く工夫を含めて商品企画全体がさらに進化している印象を強く受けた。

 素敵なのはモデルルーム(76㎡)だ。玄関とキッチンを引き戸でつなげたプランを提案している。玄関とは別の勝手口付きマンションは一時期流行したが、最近はほとんど見なくなった。経済設計を優先すると、勝手口などは無駄になるからだ。しかし、大きな買い物袋などがすぐキッチンに運び入れることができ、生ごみなども廊下を通らず出せる勝手口がどんなにいいか、家事労働をしている人ならよくわかる。このマンションはそれに近い機能を持つ玄関を実現している。

 また、5種の分別が可能な隠せるキャスター付きのダストボックスの提案がいい。これも家事労働をしなければその良さはわからない。盲点をついているのが、小さな子どものドラム式洗濯機や浴槽への落下、洗剤の誤飲を防ぐために洗面室の鍵は子どもの手が届かないところに設置した提案だ。鍵の位置など気が付かなかったが、他社はどうしているのだろうか。浴槽で溺死する子どもの事故は結構ある。

 このほか、廊下(幅約950ミリ)の天井照明を片側に寄せるだけで壁にかけた絵などに陰影ができるようにした「マイギャラリー」、小上がり約26センチの3畳大の「和コーナー」、タッチレス水栓、コンセント付き出窓、スマートフォンなどが置ける「小物置場付きペーパーホルダー」など、細かなことだが生活者目線の商品企画が手に取るように伝わってくる。

 これらの特徴を「ポラスのしあわせメソッド」として小冊子にまとめているのも読みやすくてなかなか説得力がある。

 同社のマンション事業部門は年間に2~3棟くらいしか供給せず、同社のモデルルームなど見たこともない業界関係者も多いだろうが、商品企画だけなら間違いなく大手と互角に戦える。

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リビングダイニング(手前がピアキッチン)

進化するピアキッチン ポラス中央住宅「ルピアコート新小岩」(2014/11/17)

 

 

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