「シティテラス荻窪」完成予想図
住友不動産が4月に分譲する「シティテラス荻窪」を見学した。隣接するURの賃貸と合わせると3haを超える広大な低層住宅地に立地する緑環境が素晴らしいマンションだ。
物件は、JR中央線荻窪駅から徒歩13分、杉並区荻窪三丁目の建蔽率40%、容積率100%の第一種低層住居専用地域に位置する4階建て全8棟構成の225戸。専有面積は66.67~75.14㎡、価格は未定だが坪単価は370~380万円になる模様。竣工予定は平成29年2月中旬~10月中旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。
現地は昭和33年に竣工した旧住宅公団「荻窪団地」の敷地の一角。荻窪団地はUR都市機構によって建て替えられ、その敷地の一部を同社が譲り受けて分譲するもの。
建物は南向きと西向きの8棟構成で、ガラス手すりを多用。住戸プランの多くは6.2mスパンの70㎡の3LDK。二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナが標準装備で、キッチン天板は御影石。開口部を広く取り、収納を充実させているのが特徴。
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第一種低層住居専用地域に位置する低層マンション群としては、他に例を見ない規模だ。
平成19年に都市計画決定された「荻窪三丁目地区地区計画」は全体面積が約6.7haにも及ぶ広大な規模で、荻窪団地の建て替え事業に合わせて地区内の道路の整備や避難場所としての機能の確保を図るとともに、良好な住環境を継承し、周辺地域と調和したみどり豊かで良好な低中層市街地の形成を図る」のが目標になっている。
荻窪団地は昭和33年に竣工した住宅公団の団地で、建て替えによって全411戸のUR賃貸「シャレール荻窪」に生まれ変わった。
同社の物件は荻窪団地の東側約半分をURから譲り受けたもので敷地面積は約1.6ha。23区内の第一種低層の敷地規模は、三菱地所レジデンスが数年前に分譲した約1.8haの「ザ・パークハウス上鷺宮」には及ばないが、それに次ぐもの。隣接するURの賃貸と合わせると3ha以上あり、樹齢100年近いと思われる高木も残されているので見事な景観を形成している。
グロス価格を抑えるため住戸面積を70㎡に圧縮しているが、約3.1畳大のキッチンには大きめの食品庫を設け、さらに約0.9畳大の納戸と一体として利用できるようにしているなど、工夫を凝らしている。
現地(右側がUR賃貸)