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2016/03/19(土) 00:00

「日本一の街」になるかは保留 「美園スマートホーム・コミュニティモデル街区」

投稿者:  牧田司

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清水市長を中心に左から3人目が風間氏、4人目が品川氏、右から3人目が宮沢氏(さいたま市役所で)

 さいたま市は3月18日、市のコンペに採択された埼玉県住まいづくり協議会の「美園スマートホーム・コミュニティモデル街区発表会」を行なった。

 「モデル街区」は、「低炭素・レジリエンス・コミュニティ」を核とした「美しく、安全・安心で、快適・便利な街づくり」を「公民+学」が連携して進めていく「美園」エリアのキックオフプロジェクトとして位置づけられており、市のコンペに当選した同協議会の会員である中央住宅が21戸、アキュラホームと高砂建設がそれぞれ6戸を建設する。

 発表会にはさいたま市長・清水勇人氏、埼玉県住まいづくり協議会会長・風間健氏(高砂建設社長)、中央住宅社長・品川典久氏、アキュラホーム社長・宮沢俊哉氏が出席。

 清水市長は、「『美園』をきっかけにスマートシティさいたまモデルを全市内に広げ、近い将来には国内外で展開していきたい」と話した。

 品川社長は「これまで美園エリアで400棟の分譲実績があり、地域を熟知している。スマートホーム、コミュニティ支援にも力を入れており、入居後もしっかりサポートしていく」と自信をみせた。

 宮沢社長は「創業以来37年間、埼玉県で事業を行なっており、ここで育てられた。わたしの自宅もさいたま市。わたしどもはものづくりの観点から連携していいものをつっていく」と、「さいたま」をアピールした。

 風間社長は「地元でコツコツやってきてチャンスを与えていただき感謝している。誰よりも地元に愛着がある。いろいろ教えてもらいながら街づくりに貢献したい」と抱負を述べた。

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◇    ◆   ◇

 以下は怒りに任せた文章なので、不愉快に思われる方もいらっしゃると思いますので、ご興味のある方だけお読みください。

 発表会は冒頭の清水市長による事業説明から、事業パートナー3社社長の挨拶まで約20分(動画除く)。この間「日本初の電線地中化」「全市内にとどまらず、近い将来、国内外にさいたまモデルを展開していく」「日本一の街づくり」「先導的取り組み」「世界に誇れる」などの威勢のいい言葉が飛び交った。数えたわけではないが全体で10回くらいはあった。

 「スマートシティさいたまモデル」「美園タウンマネジメント」「アーバンデザインセンターみその」「HEAT20さいたま版グレードⅡ」「レジリエンス」などの固有名詞、専門用語もたくさん登場したが、資料配布もなく、具体的中身が示されなかった。

 美園のキャラクターらしい子どものクロネコをナビゲーターにした動画もいまひとつだった。子ども視線で街を紹介するのはいいが、どうして子ネコが「コモンスペース」「縁側」「フットパス」「雨水利用」「低炭素」「レジリエンス」などの言葉を使い、「時間がゆったり流れている」などとしゃべるのか。日本初の電線地中化については、「詳しいことは近くの大人に聞いてよ」と突き放した。親ネコとの対話の形にすればまだよかった。

 これだけではない。発表会のあと三井不動産リアルティ執行役員・片岡純市氏と清水市長の「E-KIZUNA Project協定」締結式が予定されていたが、発表会が終ってすぐ報道陣は別室に誘導された。記者は随分失礼なことをするなと思ったが、誘導に従った。そのあと再び会見場に戻るよう促されたのだが、戻った記者は最初のときの半分以下だった。

 これには堪忍袋の緒が切れた。国会議員じゃあるまいし、こんな失礼なことがあるか。怒りはそのあとの質疑応答の場で爆発した。

 「日本初だとか日本一だとか、国内外で展開するなどの言葉の裏づけ、根拠を示して欲しい。そうでなければ記事は書けない。不動産広告に根拠を示さず『日本初』『日本一』とやったら完全にアウト」と迫った。

 記者は、質疑応答でいつも心がけているのは①どのような答えが返ってくるか分からない質問はしない②出席者が話したい、聞いて欲しいことを引き出す③同業の記者にも知ってほしいしいことを聞く-この3点だが、質問に対して返ってきた答えは「時間がなかった」だった。(開発が始まってから十数年が経過する。コンペに手を挙げたのはこの3社だけというのが全てを物語っていると思う)

 唯一「日本初」の根拠が示されたのは、公有地、公道ではなくコモンスペースを利用した民地の地下に電線を敷設することが「日本初」なのだそうだ。

 そんなこんなで、「美園地区スマートホーム・コミュニティ整備事業」が「日本一」になるか、「国内外に展開できる」事業かどうかは保留する。今秋にはモデルハウスなどを分譲するというから、しっかり見学してレポートしたい。

◇    ◆   ◇

 私憤をぶちまける内容になったが、記者だって暇じゃない。昼食も食べていなかった。夜、新宿で食事をしたが、医者から「日本酒は飲むな」と言われているので、「南部美人」を1合だけ注文した。女性店員は「1号? 2号? 」と気に障る言葉を吐いた。食事はかみさんが「梅」を2人分注文した。店員は「梅でよろしいんですか」と2度押しした。周囲の人に聞こえる大きな声だった。(慇懃無礼者!)「中古住宅」もそうだが、「松竹梅」の呼称を改めるべきだ。

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