「CUBE17~じゅうなな~(キューブジュウナナ)」
コスモスイニシアは3月23日、同社がプロデュースした埼玉県新座市のコミュニティ形成支援付賃貸住宅「CUBE17~じゅうなな~(キューブジュウナナ)」のメディア向け竣工見学会を行なった。外構工事が遅れており、この街の最大の特徴であるランドスケープデザインは完成していなかったが、同じ形状の建物をランダムに配し、各住戸の垣根を取り払うことでオープンスペースにしたプランが素晴らしい。いまのところ入居が決まっているのは5戸だそうだ。
リビング
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この住宅については既報の記事をぜひ読んでいただきたい。
まず、ランドスケープデザイン。敷地の形状はL型で、この形に添って幅6mの道路(中央側溝)を整備し、その周囲に全17棟の形状が同じ建物をランダムに配している。空いたオープンスペースにはシマトネリコなど40本以上の樹木を植え、300株以上の低木も採用する。電線は地中化し、建物の外壁はカラマツの下見板を、配管などのドレーンも同じカラマツを貼ることでアクセントとしている。
建物の専用面積は全て約75㎡。1階の天井高を約2.8m確保し、天井と床のフローリングはヒノキの無垢材、天井は国産材の集成材のあらわしを採用している。
前回は、四重奏(カルテット)、五重奏(クインテット)のかつてない賃貸戸建てと書いたが、敷地内の緑が成長する5年、10年先にどのような姿になっているか想像するだけで楽しくなってくる。同社はしっかりタクトを揮うはずだ。
建物外壁
周辺の畑
コスモスイニシア オーナー、建築家、施工、入居者と五重奏の賃貸戸建て「新座」(2016/12/6)