東急不動産が開発を進めてきた銀座・数寄屋橋交差点の「東急プラザ銀座」が3月31日(木)オープンするが、開業に先立つ28日、関係者に公開された。
開発コンセプトは、「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」。伝統と革新が共存する銀座エリアの魅力を受け継いだ銀座の新たなランドマークを目指す。ターゲットは「GINZA Connoisseur(ギンザ コノシュア:目利き、玄人の意味)」。年齢に関わらず自分のライフスタイルと本質を見極める目を持ち、生活を楽しむ余裕がある「大人」をイメージしている。
建物外観コンセプトは「光の器」。日本の伝統工芸の江戸切子をモチーフにしたガラス外装で「光の器」を表現。日没以降はライトアップする。
店舗は、上質で多彩なファッション、雑貨、レストラン、カフェなど全125店舗のほか、東急百貨店の新セレクトストアや東急ハンズの新業態、都内最大となる市中空港型免税店「ロッテ免税店銀座」なども出店。6階と屋上にはパブリックスペースを設置する。
施設は、東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線銀座駅から徒歩1分。建物は地下5階地上11階建て、延べ床面積約50,000㎡。施設運営は東急不動産SCマネジメント。設計・監理は日建設計。施工は清水建設。
同社は初年度売り上げ330億円、来館者1,000万人を目標に掲げている。東急不動産ホールディングスの平成27年3月期の商業ビルなど「都市」事業の売上高は2,610億円だから、この施設だけで約13%を占めることになる。
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記者はもともとデパートが好きではないし商業施設、とりわけ高級店には縁がなくトレンドにも疎いので、指摘が正しいかどうかわからないが、共用部分の照明計画を含めたデザイン、アートが素晴らしいと思った。
とくにエスカレータ・エレベータ周りの演出がいい。全体的に壁などは黒が基調で照明を落としているのが特徴だ。トンネルを抜けた先に店舗が見えるように工夫している。ドキドキワクワクするような気にさせられる。各フロアには切子をモチーフにしたアートウォールを採用しており、館内アートもいい。各フロアを見て回るだけでも楽しくなってくる。
最近の商業施設では、三井不動産の「COREDO(コレド)」もいいが、どちらかといえば「COREDO(コレド)」は自然素材をふんだんに用い華やかな雰囲気を醸し出している。こちらはコンセプトそのもの、玄人の「大人」が対象なのがよく伝わってくる。
マンションにしたら9層分もある高さ27mの切子をモチーフにした「KIRIKO LOUNGE」空間がまた圧巻だ。
まだまだ書きたいことはあるのだが、とにかく写真を見ていただきたい。