東急不動産(事業比率50%)と東神開発(同)が4月下旬に分譲する「ブランズ横浜」を見学した。横浜市民なら「ああ、あそこか」とすぐわかる横浜駅から徒歩6分の〝一等地〟に立地し、アッパーミドル・富裕層から圧倒的な支持を受ける可能性が高い。先にオープンした「東急プラザ銀座」同様、〝大人〟向きのマンションだ。
物件は、JR東海道本線横浜駅から徒歩6分(横浜市営地下鉄ブルーライン横浜駅から徒歩4分)、横浜市西区北幸二丁目に位置する17階建て全210戸。専有面積は41.23~178.75㎡、価格は未定だが、坪単価は410万円くらいになる模様だ。竣工予定は平成30年1月中旬。施工は西松建設。建築デザインはNAP建築設計事務所。販売代理は東急リバブル。
現地は商業地域だが、市の商住共存地区として指定されているエリアの一角。駅周辺は住宅が禁止されている「業務・商業専用地区」なので、徒歩6分圏内にこれほどの大規模マンションが建設されるのは過去47年にさかのぼってもないという希少立地だ。敷地は高島屋が業務用に使用していた敷地跡地。
建物は、ガラスウォールと低層部のリズミカルな回廊と3階屋上の庭園、基壇部のレンガのデザインが印象的な外観で、建物を東側に寄せることで、北西側の2階から4階までは緑の空間とし、白いデザインの回廊で結ぶ。
1階から3階まではホール・商業などの施設となり、住戸部分は4階以上。1フロア16戸(最上階は7戸)。40~50㎡台のコンパクトも47戸あるが、メインは80㎡以上のファミリータイブ。
設備仕様は、キッチン・洗面・手洗いカウンタートツプは御影石、バックカウンター・吊戸棚、食洗機、ミストサウナなどが標準装備。最上階の7戸はプレミアム仕様で、黒檀などの天然木の突板をふんだんに用いている。
3月からモデルルームをプレオープンしており、来場者は約900件に上っている。販売担当の荒井優亨チーフは、「平日の来場も多く、第1期は4割くらい供給できそう。最上階の住戸も4戸に希望が入っており、3戸も検討されている方がいる」と、早期完売に手ごたえを感じていた。
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同社が昨年分譲した「ブランズタワー みなとみらい」(228戸)もよかったが、今回の「横浜」がまた素晴らしい。好みもあり比較は難しいが、記者は「みなとみらい」があまり好きではないので、こちらのほうが断然いい。
設備仕様は同じくらいだろうが、「横浜」は「大人」をターゲットにしており、デザインも落ち着いている。
単価も納得だ。「みなとみらい」は最終的に坪420万円くらいになったようだが、「横浜」のほうが高くなっても不思議ではない。40㎡台のコンパクトも人気になるのは必至だが、荒井氏が話したように、価格の高い住戸中心に購入希望が多いということからもこのマンションのステータス性がうかがわれる。
先に第1期160戸が即日完売した横浜市住宅供給公社「横浜MIDベース タワー」同様、第1期の即日完売は間違いないとみた。果たして戸数は何戸になるか。
オーナーズラウンジ
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