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2016/06/08(水) 00:00

激戦の番町エリアの一等地「一番町」 旭化成不レジが「ホーマット」建て替え分譲

投稿者:  牧田司

外観完成予想CG.jpg
「ONE AVENUE(ワンアベニュー)一番町文人通り」完成予想図

 旭化成不動産レジデンスは6月7日、千代田区一番町の建て替えマンション「ONE AVENUE(ワンアベニュー)一番町文人通り」のモデルルームを報道陣に公開した。江戸時代に幕府の旗本の屋敷町が置かれた「番町」エリアの中でももっとも地位が高い「一番町」に立地する「ホーマットカヤ」の建て替え事業。設備仕様レベルが高く、上階からは千鳥ヶ淵の緑が見渡せることなどからオールド・リッチを中心に人気を集めそうだ。

 物件は、東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩5分、千代田区一番町20に位置する14階建て全32戸(事業協力者住戸10戸含む)。専有面積は94.68~170.66㎡、価格は未定だが、坪単価は800万円前後の予定。設計はアーキサイトメビウス。施工は松井建設。引渡し予定は平成30年5月下旬。販売開始は平成28年6月下旬。

 現地は、明治・大正・昭和にかけて多くの文化人たちに愛された「番町文人通り」に面する立地。隣接地は串田孫一の居住跡で、通りには与謝野鉄幹・晶子、有島武郎、菊池寛、泉鏡花、島崎藤村、藤田嗣治などの居住跡がある。「一番町」の「文人通り」に面したマンションは36年ぶりだという。

 同社は平成26年、従前のマンション「ホーマットカヤ」の建て替えの検討に参画。同年に等価交換方式による建て替えの合意に達していた。

 企画担当者の同社開発営業本部技術部商品企画一課・和田悠氏は、「社内はもちろん、激戦のエリアでどこにも負けないものをつくろうと今井敦先生(アーキサイトメビウス)と相談し、自然石や天然木をふんだんに用いた。『タマモク(玉杢)』は世界の銘木の中から選んだ。権利者の方々にも励まされた」と語った。

エントランスアプローチ完成予想CG.jpg
エントランス

◇    ◆   ◇

 「番町」エリアでは昨年から東急不動産、三井不動産、大和ハウス、三菱地所など大手デベロッパーが相次いでマンションを供給し、今後も十数物件の供給が予定されているなどアッパーミドル・富裕層向けの供給ラッシュが続く激戦地だ。坪単価は600万円を一気に突破すると、今回もそうであるように一等地は800万円以上に高騰した。

 見学会では、「文人通りサロン」所長代理の同社開発営業本部販売部第二課・茂田貴志氏や和田氏の話を聞き、同社の最高単価マンションにふさわしく、かなり力が入っていることが伝わってきた。ラウンジに自然石を配し滝を流すという大胆な演出(同じような仕掛けは数例みているが)に驚き、玄関ドアのスリットに用いられた「タマモク(玉杢)」に目が吸い寄せられた。初めて見るもので、ウォールナットの根っこの部分の微妙な文様が〝唯一無二〟を象徴していた。

 もうひとつの特徴は、玄関から廊下-居室-リビングや建具・家具の高さを2.4メートルにそろえていることだ。

 さらにドアノブ(コロンボ製)を極力少なくし、把手部分を彫り込んで壁面をすっきりさせるなど細部にもこだわるなど、全体として奇を衒わない玄人好みのオーソドックスな億ションだ。

 同社の〝アトラス〟は、渋谷、新宿、文京区などでの供給はあったが、都心3区では今回の「一番町」のほか「御茶ノ水」があり、港区三田でも分譲するという。富裕層向けを積極展開するということか。

内廊下完成予想CG.jpg
玄関(床は大理石)

「地価公示日本一」六番町にフェルメールを見た 大和ハウスが億ション(2016/3/14)

 

 

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