住友不動産が9月に分譲する小平市の大規模マンション「シティテラス小金井公園」を見学した。NTT社宅跡地で敷地面積は約3.2ha、全922戸の規模。名門小金井カントリー倶楽部と都内有数の小金井公園に隣接・近接。単価設定は約215万円で割安感がある。消費者がどのような反応を見せるか。
物件は、JR中央本線武蔵小金井駅からバス6分徒歩4分(シャトルバスで約7分)、または西武鉄道新宿線花小金井駅から徒歩8分、小平市花小金井南町一丁目に位置する敷地面積約3.2haの9階建て全922戸。専有面積は63.71~88.51㎡、中心価格帯は4,200万円台(70.79㎡)の予定。竣工予定は平成30年1月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。
現地はNTT社宅跡地。同社が取得したのは9年くらい前で、業界からずっと注目されていた物件。目の前に50haの名門小金井カントリークラブのコースが広がり、隣接して約80haの小金井公園がある。
建物は全8棟で、敷地南側と南東のゴルフ場・公園に面しているのはそのうちの3棟(もう1棟は近接)。17の共用施設が整備されるほか、武蔵小金井駅直行のシャトルバスが運行されるのが大きな特徴。
専有部の設備仕様は食洗機、ディスポーザ、ミストサウナなどが標準装備。バルコニー側だけでなく、共用廊下側もガラスが採用されているのは同社初。
これまで約1,600件の問い合わせがあり、うち5割以上が地元・隣接市以外からで広域からの反響も多い。
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いったいいくらで販売するのだろうと以前から注目していた。バス便だが中央線の武蔵小金井駅圏のマンションの相場からすれば坪単価215万円(ゴルフ場に面した住戸も230万円くらいだそうだ)は相当安いと言えそうだ。西武線花小金井駅圏の物件としては相場並みかもしれないが、小金井カントリーに隣接している立地条件を考慮すればやはり割安か。分譲開始の2カ月も前から予定価格を発表したのは、第一次取得層の需要を喚起しようという戦略だろう。
さて、この小金井カントリーだが、バブルの頃、ここでプレーしたことを自慢していた不動産業者は結構いた。もちろん記者はどのようなゴルフ場なのかは全然知らない。
ネットで調べたら、同倶楽部は昭和12年にオープン。ジャック・ニクラウス、アーノルド・パーマー、ゲーリー・プレーヤーなども訪れている。理事長には故・倉田主税氏、故・永野重雄氏などが務めている。現在の会員権相場は4,000万円(審査あり、女性は不可)。ゲストの利用料金は3~4万円だが、35歳未満の男性、20歳未満の女性は利用できず、色彩も含め倶楽部に相応しくない服装は不可、携帯電話はマナーモードに設定することが義務付けられている。
ゴルフ場に面した住戸からは望遠鏡があればプレーする著名人を見ることができるかもしれない、そんなマンションだ。
お金があっても審査があるのでゴルフ会員権は買えないだろうが、日常的に小金井公園が利用できる価値はいったいいくらになるか。相当の価値があるはずだ。公園を歩くと体感温度は2度くらい下がるのではないか。