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2016/10/24(月) 00:00

Wリビングの提案がいい コスモスイニシア「イニシアクラウド渋谷笹塚」

投稿者:  牧田司

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「イニシアクラウド渋谷笹塚」完成予想図

 コスモスイニシアが11月上旬に分譲する「イニシアクラウド渋谷笹塚」を見学した。全体のデザイン監修に建築士の横堀健一氏を起用し端正な外観デザインにするとともに、デザインオフィスnendo代表・佐藤オオキ氏とコラボし、多様なライフスタイルに対応するため自在な住空間を提案した商品企画が優れている。

 物件は、京王線幡ヶ谷駅から徒歩10分、渋谷区幡ヶ谷三丁目の第1種中高層住居専用地域に位置する5階建て全42戸。専有面積は専有面積44.87~85.26㎡、価格は未定だが坪単価は360万円くらいになる模様。竣工予定は平成29年5月下旬。施工は大豊建設。

 現地は中野通りから一歩中に入った低中層の戸建て・マンションなどが建ち並ぶ住宅街で、敷地は東西軸が細長い長方形で、住戸は南向き。全住戸の床が挽き板のフローリングで、渋谷、代々木公園、千駄ヶ谷、代々木上原、代官山、青山が約5㎞圏にあることから、ライフステージ、ライフスタイルに応じて玄関を入ってすぐのスペースを〝Wリビング〟として暮らせる提案をしているのが大きな特徴。

 空間設計を担当しているnendoが「ワークルーム(渋谷)」「ガレージ(代々木公園)」「クロークルーム(千駄ヶ谷)」「パーティダイニング(代々木上原)」「プレイルーム(代官山)」「シアタールーム(青山)」の6つの提案を行っている。一部はモデルルームに採用されている。

◇       ◆     ◇

 周囲の道路が狭いのは難点だが、それを補って余りある商品企画だと思う。

 モデルルームを見学して驚いたのは間取りプランだ。玄関は住戸のほぼ中央に設置されており普通のマンションと変わらないのだが、廊下を挟んだ左右の居室のドアがスライドウォールになっており、開け広げると廊下スペースを含め15~16畳大の居住空間になるよう工夫されていた。廊下の天井高も居室と同じ2400ミリだから、一体利用できる配慮もなされていた。

 これを見たとたん、先日見学した三井不動産レジデンシャルの「パークコート青山ザ タワー」を思い出した。玄関を入るとすぐにリビング空間が広がっていたのにびっくりしたのだが、コスモスイニシアのモデルルームもほとんど同じだ。同社分譲事業部プロジェクトマネージャー・中路健太郎氏が「Wリビングの提案」と呼んだように、「ライフスタイルに応じてSOHOにもシアタールームにもなる」プランだった。

 このような思い切ったプラン提案は「笹塚」のアドレスだからこそ、ターゲットを絞り込んでいるからこそできる技だが、最近の同社の企画力は突出している。横堀健一氏についても触れておくが、先日見学したモリモトの「浜町」も横堀氏だった。これもいいデザインだった。

 価格について。笹塚駅圏では6年前にモリモトが分譲したマンションの坪単価は280万円だった。駅から少しあったのでこの単価に驚いたのだが、瞬く間に売れた。現在、同じエリアには中野通りに面した住友不動産「シティハウス笹塚レジデンス」が分譲中で、三菱地所もマンションを建設中だ。住友不動産の物件は所在が「中野区」であるため坪単価は350万円くらいで、三菱地所は笹塚駅により近いため、もっと高い値になるようだ。

 物件シアターを見て驚いたのだが、「suumo 新築マンション首都圏版」(2016.9.6号)で、「笹塚」が京王線の「住みたい街ランキング」トップに躍り出たのだという。記者は「仙川」がいいと思うが、果たして仙川は何位か。

 

 

 

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