三交不動産が12月に分譲する「プレイズ三郷中央」を見学した。郊外の激戦地ではあるが、駅から徒歩2分、良好な景観を担保するため定められた市の「三郷中央地区センターゾーン」に位置する全104戸。坪単価180万円台も割安感がある。
物件は、つくばエクスプレス三郷中央駅から徒歩2分、埼玉県三郷市中央1丁目に位置する14階建て全104戸。専有面積は62.75〜83.66㎡、予定価格は3,300万円台〜4,900万円台(最多価格帯3,900万円台)、坪単価は180万円台。竣工予定は平成30年2月下旬。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は大京。
現地は商業地域立地だが、駅からほとんど車が通らない舗道を利用できるのが特徴。敷地南側にはこのマンションと同レベルの賃貸マンションが建っているので、日影の影響は受けるが、市の条例により約4~6mセットバックして建物が建てられている。
建物はほとんどが東向きで、幅員10mの道路とセットバック部分を含め、全面建物とは約15m離れている。1階部分は、これも市の条例により住戸はなく、約100㎡のエントランスホールラウンジ、ライブラリー風集会室、駐車場、自転車置き場などとなる。
住戸プランは、一部の住戸を除き天井高は2500ミリで最大2600ミリ。相鉄ピュアウォーター製の1棟丸ごとの「良水工房」、食洗機が標準装備。
販売を担当する大京販売受託室プロジェクトリーダー・大友武彦氏は「センターゾーン内のマンションは7棟目。市の景観条例により無電柱化が図られ、建物は道路から4mセットバックしなければならないとか、住戸は2階以上などの規制があるため良好な住環境が担保されているエリア。価格もお客さんが買える価格に抑えられている。三交さんとは名古屋で共同事業を行った実績があり、また当社が三郷中央駅前で430戸のマンションを早期完売した実績などが評価され、コンペで販売代理に選んでいただいた」と話した。
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三交不動産をご存じない方も多いかもしれないが、わが故郷・三重を代表する、いや唯一の総合デベロッパーだ。首都圏や関西圏の電鉄系デベロッパーには事業規模では負けるが、質の高い住宅供給では引けを取らないと記者は思う。今回のシンメトリーの外観はとても美しい。
今回のマンションの特徴は、施工が長谷工コーポレーションでありながら販売代理は長谷工アーベストではない点だ。
大京がコンペで選ばれたのは前述の通りだ。大京の販売受託室は2011年に新設された部署で、戸建て事業も兼ねるという。
その大京がオリックス不動産とともに三郷中央で分譲した「ザ・ライオンズ三郷中央」は記憶に残るマンションだ。「申し込み殺到か」と書いたが、その通りになった。そのときの記事を添付したのでぜひ読んでいただきたい。
あれから6年。大京のマンションは中古でも坪160~180万円で取引されているようだ。「プレイズ三郷中央」とは時代が異なるので単純な比較はできないが、このマンションが完売まで時間がかかるようだと、周辺の物件への影響は少なくない。かつて販売力では右に出る会社がなかった大京の販売力が試される。
ついでながら、三交不動産の親会社について。三重交通を「サンジュウ交通」と読まないでいただきたい。「ミエ交通」ですから。念のため。山梨県には「山交」があるが、こちらは「サンコウ」ではなく「ヤマコウ」です。
申込殺到も 大京「ザ・ライオンズ三郷中央」(2010/11/18)