今年のマンション取材の締めは大和地所レジデンスの「ヴェレーナグラン浦和仲町」になった。GRAND =「偉大なる」の意味を込め、外観、空間、マテリアル、仕様の細部にこだわり、住まいとしての価値を求めたシリーズ〝ヴェレーナグラン〟の名に恥じない好物件だ。
物件は、JR京浜東北線・湘南新宿ライン・上野東京ライン浦和駅から徒歩13分、埼玉県さいたま市浦和区仲町三丁目に位置する11階建て全30戸。専有面積は62.63~71.08㎡、価格は未定。竣工予定は平成30年1月下旬。施工は東京美装興業。販売予定は平成29年1月下旬。
現地は、埼玉県庁、知事公館、さいたま市役所など行政機関や商業ビル、マンションなどが建ち並ぶ一角。
建物は南向きで、エントランス部分にさび石を配するなど重厚感を演出。住戸プランは、1フロア3戸のワイドスパンが特徴。玄関、廊下、キッチン・洗面カウンターに御影石を採用。
廊下スペースを極力小さくして、居室やその他のスペースに充てるなどの工夫を凝らしている。居室ドアはほとんど引き戸だ。
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他の取材が現地販売事務所から徒歩2~3分であり、そのついでといっては失礼だが、どのようなプランのどのような設備仕様のマンションになるのか興味があったので、取材を申し込んだ。正直に言えば「たいしたことはないだろう」と高をくくっていた。
しかし、モデルルームを見学してそのレベルの高さに驚いた。浦和駅圏のマンションはここ数年で6~7物件は見ているが、設備仕様は間違いなくトップクラスだ。例えばキッチン。寸法は幅2550ミリ×奥行き1000ミリ×高さ850ミリだが、袖壁も御影石仕上げ。
プランもいい。グロスを抑えるために全体的に専有面積を圧縮しているが、間口を約7.85~8.30m取り、廊下はメーターモジュールとする一方で極力少なくしている。ホールは折り上げ天井。居室ドアは引き戸。奥行き2メートルのオープンエアデッキは照明、スロップシンク付き。
さて、肝心の価格はどうか。記者は2年前、このマンションと目と鼻の先で分譲され、瞬く間に売れた大成有楽不動産「オーベル浦和レジデンス」を見学している。坪単価は230万円だった。価格を抑えすぎと当時でも思ったほど割安感があった。
今回の物件は、それより高くなるのは間違いなく、記者は275万円とはじいたが、ひょっとしたらもっと高くなるかもしれない。
もう少し駅寄り、駅から徒歩8分には野村不動産の「プラウド浦和高砂マークス」(108戸、非分譲13戸含む)がある。こちらは果たしていくらになるか。坪単価300万円はないと思うがどうだろう。