プレハブ建築協会は1月13日、「平成27年度新年賀詞交歓会」を開き、樋口武男会長(大和ハウス工業会長)が「良質な住宅を供給するとともに空き家の活性化などについても知恵を絞り、いい街づくり、国家形成にチャレンジしていく」と語った。
賀詞交歓会には約550名が参加。冒頭、樋口氏は「わが国の住宅ストック約6,063万戸のうち空き家が約820万戸、耐震性が不十分な住宅が約1,050万戸、断熱性能が満たされていないものが約2,000万戸ある。一方で長期優良住宅は1~2%しかない。国は豊かになったかもしれないが、これでは先進国とは言えない。良質な住宅を伸ばすことも重要だが、空き家の活性化にも取り組まなければならない。プレ協としても知恵を出し合いいい街づくり、国家形成にチャレンジしていく」と話し、中長期的には海外事業にも力を入れるべきとした。
また、トランプ氏の米国大統領就任についても触れ、「最初は景気よく株価も上昇したが、ここ1、2日は怪しくなってきた。20日にどのような発言されるのかわからないが、知恵を絞って道を開いていくしかない」と語った。
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以下は、会場で拾った主なコメント。( )内は記者。(順不同)
同協会副会長・和田勇氏(積水ハウス会長兼CEO )
(会長、「中古住宅」は「既存住宅」に統一されましたが)「まあ、『中古』よりええやないか」(会長、我々の世代は「キソン」じゃなくて「キゾン」と発音したのではありませんか)「そうだ、そうだ、『キゾン』だ」
トヨタホーム社長・山科忠氏
(ミサワホームの子会社化について)「ミサワには歴史、技術、販売力があり、われわれより先行しているものもある。1+1が2以上になるよう新規事業も含め取り組んでいく」(尾久では初の共同事業マンションを供給される。相場は坪250万円かもしれませんが、〝世界のトヨタ〟ですから坪300万円にチャレンジしてほしい)「わたしの口から何とも言えない。記者の方がそう仰っていることは分かりました」
ミサワホーム執行役員・中村孝氏
(ミサワさんはマンションの実績もありますよね)「あのTHE TOKYO TOWERSをうちでやっていたら、ミサワの歴史も変わっていたはず。これからはトヨタの土地の有効活用や当社も土地を仕入れているのでいいものをつくっていきたい」(同感。ミサワが土地を仕入れ、プランを練り、いざというとき、2004年1月、経営悪化から住友商事に売却せざるを得なかった。気の毒だった)
同協会会長・樋口武男氏(大和ハウス工業会長)
(会長、トランプさんに対して知恵を絞るとはどういう意味? )トヨタさんが1兆円の投資をするといったように、理を尽くせばわかってもらえるのではないかという意味。うち? うちは大丈夫」(メキシコには投資しないということか)
〝「ケイキ」の「キ」は「木」にしようではないか〟
左から同協会副会長・竹中宣雄氏(ミサワホーム社長)、住友林業社長・市川晃氏、積水ハウス社長兼COO・阿部俊則氏、三井ホーム社長・市川俊英氏(4人が何を話していたかわからないが、記者は勝手に積水ハウスは木造の〝シャーウッド〟で、木造住宅の一層の発展について論議していたと解した)