RBA OFFICIAL
 
2017/02/16(木) 13:00

首都圏攻勢強める阪急不動産 四谷ツインプロジェクトはレベル高い

投稿者:  牧田司

image.php.jpg 2.jpg
「ジオ四谷荒木町」(左)と「ジオ四谷三栄町」完成予想図

 電鉄(系)会社の首都圏でのマンション事業拡大が目立っているが、関西の電鉄(系)会社では阪急不動産の攻勢が際立っている。

 同社は首都圏第一号「パークハウス ジオ六番町」(14戸)を2001年に竣工して以来、ここ数年は年間300~400戸を供給してきたが、今後は年間800戸程度まで増やす計画がある。最近の物件では、デザイン監修に隈研吾氏を起用した「ジオグランデ元麻布」をはじめ、設計が日建ハウジングシステムの「港区南青山計画」(25戸)、集合住宅としては初の新宿区総合設計制度を採用した「ジオ四谷荒木町」など意欲的な物件が目立つ。

 「ジオグランデ元麻布」は改めて取材することにして、四谷のツインプロジェクト「ジオ四谷荒木町」と「ジオ四谷三栄町」を紹介する。

 「ジオ四谷荒木町」は、丸ノ内線四谷三丁目駅から徒歩5分、新宿区荒木町に位置する13階建て全131戸(非分譲住戸32戸含む)。現在分譲中の9戸の専有面積は55.68~58.71㎡、価格は7,370万~8,100万円。平均坪単価は443万円。竣工予定は平成30年2月下旬。施工は淺沼組。設計・監理は日建ハウジングシステム。販売代理は野村不動産アーバンネット。昨年8月から販売を開始しており、現在、8割強が分譲済み。

 「ジオ四谷三栄町」は、丸ノ内線四谷三丁目駅から徒歩6分、新宿区三栄町に位置する13階建て全61戸。2月20日に分譲される第1期(11戸)の専有面積は48.91~78.74㎡、価格は6,690万~13,280万円、坪単価は460万円くらいになる模様。竣工予定は平成29年9月中旬。施工は共立建設。設計・監理は協立建築設計事務所(意匠・設備)、共立建設(構造)。販売代理は野村不動産アーバンネット。

 双方ともコンパクト・ファミリー混在型でプランがよく、設備仕様レベルが高い。

 いつも感心するのだが、キッチンと洗面のカウンターは三方立ち上がりにしている。これは同社だけだ。もう一つ、今回は化粧がしやすいスイングミラー三面鏡を採用しているのがいい。

 モデルルームは2タイプ。このうち95㎡のプレミアムタイプは、ナラ材の突板フローリング、大理石廊下、ウォールナット突板建具、シーザーストーンキッチンカウンター、陶器洗面ボウル、ハンズグローエ水栓などが標準。

◇       ◆     ◇

 四谷三丁目はよく知っている。住宅評論家の故・佐藤美紀雄先生とよく飲んだのだが、どこで飲んでも二次会、三次会は決まって四谷三丁目の店だった。すべて佐藤先生のおごりで、記者は一度もお金を出したことがない。いまでも申し訳ないと思っている。

 同社の2物件は、その行きつけの店に近かったので、そのルートから現場に向かった。柳新町通りの路地を入ったときは〝こんなところでよく分譲する。坪単価400万円でも厳しい〟と思ったのだが、津の守坂に面していることが分かり、上方修正した。〝これなら坪500万円は無理だが、400万円台の後半でも売れる〟と。

 価格は読み通りだった。「ジオ四谷荒木町」の現地は淺沼組の東京本店があったところで、新宿区の保存樹に指定されている高さ30m近い見事な大銀杏が植わっている。

 「ジオ四谷三栄町」の隣は住友不動産のマンションが建設中で、津の守坂では三井不動産レジデンシャルの物件もある。阪急の物件はいずれにも負けないと見た。

 

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン