三菱地所レジデンス(事業比率70%)と野村不動産(同30%)は2月23日、「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」の報道陣向けモデルルーム内覧会を行った。立地が最高なうえ設備仕様レベルが高く、人気は必至。坪単価は最低で650万円と見た。
物件は、東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線白金台駅から徒歩5分、同白金高輪駅から徒歩6分、港区白金2丁目に位置する27階建て全172戸。専有面積は56.23~185.28㎡、価格は未定だが、坪単価は記者予想で650万円~680万円と読んだ。竣工予定は2018年5月下旬。施工は竹中工務店。販売は3月下旬。
現地は、シェラトン都ホテルの対面で、元竹中工務店の福利厚生施設跡地。敷地北側にある三菱商事の迎賓館の建て替えと一体として開発したため本来の建物の絶対高さ40mを100mにまでしたのが特徴。その後背地には旧服部金太郎邸があり、その奥には聖心女子学園の緑が広がる。敷地南側の都ホテルの奥は八芳園、明治学院大キャンパスがあり、緑が面として広がる白金の一等地にある。
建物は免震工法を採用。敷地内にあった高さ約27mの既存樹を残し、約900㎡の庭園も整備。国内初のドイツ製の型枠(ゴム製)を使って本物の岩肌のような表情があるコンクリート躯体を外装として演出。
また、羽田市場「超速鮮魚」による鮮魚宅配サービスも行う。
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相当力が入っている物件だ。モデルルームを見る前は、今の市況を考え、坪単価を630万円と予想した。しかし、モデルルームを見て、販売担当者の説明を聞いて最低で坪650万円に上方修正した。
南側の都ホテル側の眺望はもちろんだが、敷地北側に面した住戸の眺望も引けを取らないうえ、設備仕様レベルは極めて高いからだ。取材のメモをなくしてしまったので具体的には書けないが、例えば床暖房。リビングは当たり前だが、居室とキッチンにも採用している。ドレッシングルームは男女セパレート型だ。天井高はキッチンも含め約2.7m確保している。
いま都心の高額物件では、三井不動産レジデンシャル「パークコート一番町」「パークコート浜離宮ザ タワー」、東京建物「Brillia Tower代々木公園CLASSY」が人気・話題になっているが、まず負けない(「一番町」とは需要層が異なる)。最上階の185㎡の住戸が5億5,000万円台(坪981万円)になる模様だが、これは安すぎる。。最上階は4戸構成だが、1戸にして40億円でも売れるのではないかと本当に思った。
ただ、平均で坪単価700万円となるとどうか。700万円にはならないと読んだ。
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建物の高さが100m確保できたのは以下の通り。
北側の三菱商事のゲストハウス敷地単体の許容容積率:300%・・・(1)
ザ・パークハウス白金二丁目タワー敷地単体の許容容積率:400.29%・・・(2)
加重平均すると両敷地を合わせた敷地全体の許容容積率:338.81%・・・(3)
一団地認定を取得することで、
(1)(2)それぞれ1.5倍まで容積率をUPさせることが出来るが、敷地全体の許容容積率は(3)以下のままにしなければならない。
今回の場合、北側のゲストハウスがほとんど容積を消化していないため、(2)を1.5倍した600.43%まで許容容積率を増やすことが出来、この規模の建物を建てることが出来るようになった。