「プレミアムフライデー」の初日(2月24日)、東日本旅客鉄道、三井不動産、三菱地所の3社は東京駅、日本橋、丸の内エリアが連携した様々なイベント「東京エキマチ×プレミアムフライデー」を実施した。
東京駅エリアは東日本旅客鉄道・冨田哲郎社長と榊原定征・日本経済団体連合会会長が、日本橋エリアは三井不動産・菰田正信社長と安倍昭恵・総理大臣夫人が、丸の内エリアは、三菱地所・杉山博孝社長と小池百合子・東京都知事がそれぞれ出席。働き方改革を進め、月末の金曜日は仕事を早めに終え、家族らと一緒に過ごす時間を増やそうと呼びかけた。
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記者は日本橋も丸の内も取材したかったが、あちらを立てればこちらがたたず、結局はニュートラルの立場で東京駅を選択した。榊原会長が何を話すか興味もあったからだ。
しかし、全くの期待外れ、肩透かし。榊原会長は冨田社長や世耕弘成・経済産業大臣らと壇上に上がりセレモニーを行い、3エリアを中継でつなぐ「東京エキマチ乾杯」を行って降壇した。発言は一言もなし。
記念写真だけは何とか撮り帰ろうとしたら、何やら会場の中央に人だかりができた。三脚やら集音マイクを抱えた人ばかりだった。JR東日本の関係者だけで何かが始まるのだろうと思ったら、先の3氏がぶら下がり取材に応じた場面だった。
後れを取った記者は外から眺めるしかなかった。声はほとんど聞き取れなかった。おまけに三脚のカメラマンの撮影の邪魔をしたらしく、やくざのような言葉でののしられた。たくさんのSPにも睨まれているような気がした。
この日は、プレミアムフライデーが浸透することを願って12時から18時まで食事もとらずほとんど立ちっぱなしで取材した。とてもいい取材ができたが、ここだけが誤算だった。東京駅を外して三井か三菱かどちらかに行くべきだった。
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取材前に、三菱地所の女性広報担当者から三菱地所のビルではなくサンケイビルにあるカキがおいしい店を紹介されていた。
東京駅にも丸の内にも日本橋にもおいしいカキの店があるのは知っているが、ひょっとしたらもっとおいしい店かもしれないし、かみさんと〝プレミアム〟な1日になるかもしれないと淡い期待を抱いて、とにかく行ってみることにした。
カキとワインは確かにおいしかった(年寄り向けではないが)。しかし、若い女性スタッフは「プレムアム? 全く効果がない。いつもと一緒。期待外れ」とあきれ返っていた。榊原会長はこの声にどう答えるか。
酒とさくらに染まる 日本橋 見事なバトンタッチに乾杯 丸の内 プレミアムフライデー(2017/2/25)