積水ハウス代表取締役社長兼COO・阿部俊則氏が3月10日に行われた2016年度決算&第4次中期経営計画説明会の席上で、同社のコア・コンピタンスとして「技術力」「顧客基盤」「施工力」の3つを上げ、「働き方改革を進めており、遅くまで働く会社に未来はないとみんなに言っている。ワクワクできるような会社にするためトライしている。ダイバーシティの取り組みで常時上位にランクされる会社にする。技術力でいえば、(一級)建築士の有資格者の数は2,600名を突破しており、住宅会社のなかでは断トツ、ゼネコンも含めてもっとも多いはずだ」と述べた。
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その裏付けをとるためネットで調べた。同社の一級建築士の有資格者は平成28年4月1日現在2,664名(二級は2,986名)となっており、全従業員約16,000名のうち16.7%(二級を含めると35.5%)に達している。
他のハスウメーカーは公表していないのでわからないが、阿部社長が話した通りスーパーゼネコンを超えトップだ。以下、分かった範囲内で一級建築士の有資格者の多い会社を紹介する。
積水ハウス 2,664名
大成建設 2,476名
竹中工務店 2,462名
鹿島建設 2,363名
清水建設 2,178名
大林組 2,077名
日建設計 1,044名(グループ含む)
そのほかではNTTファシリティーズが877名、日本設計が495名、三菱地所設計が340名。大和ハウス工業、住友林業、ミサワホームなども相当いると思われるが不明。野村不動産も社員の数に占める割合が高い。
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説明会のあとで行われた懇親会で同社設計部東京設計室室長・藤田弘樹氏と名刺交換し、しばし歓談した。
とてもダンディな方で、濃紺のスーツは身体にぴったりの細めで、光の当たり具合によって微妙に光り、ワイシャツは濃い青、ネクタイも同系。くたびれたスーツ姿の記者とは真逆だった。
一つ気になったのは、この日、記者が他の取材の際に見た「グランドメゾン伊勢山」をご存じない役員・幹部が多かったことだ(全員に聞いたわけではないが)。もちろん阿部社長はよくご存じで、「いろいろあったからね。苦労したマンションだった」と話した。
阿部社長! 幹部が「伊勢山」を知らないのは問題。次の「住まいの参観日」には「伊勢山」を幹部は見学するよう指示を出してはいかがか。「東戸塚」「狛江」「白金」も追加していただきたい。みんな自社のマンションのレベルの高さを改めて認識するはずだ。
億ションの歴史を変える積水ハウス「グランドメゾン伊勢山」(2011/5/13)