ナイスは3月16日、東日本大震災で6m超の大津波によって壊滅的な被害を受け、震災直後より仮設事務所にて業務を行ってきた仙台物流センターの事務所棟について、CLT(直交集成板)を用いた新築工事が竣工したと発表した。宮城県の木材産業の振興に寄与すると共に復興のシンボルとなるよう、宮城県初のCLT建築とした。
CLTのラミナ(挽き板)には「優良みやぎ材」の認定を受けた宮城県産スギ材を使用。室内はCLTの特長を生かした木質感あふれる空間になるよう現しになる内装とした。現しとするために室内側に接合金物が露出しないプレートを考案すると共に、断熱材も室外側から施工する外張り断熱工法を採用したのが特徴。
また、CLT建築物の大型化や高層化に役立ちたいとの思いから、階段室を鉄筋コンクリート造とする平面混構造を採用。平面上でのCLTと鉄筋コンクリート造との混構造は日本初。建築物省エネルギー表示制度「BELS」で最高ランクとなる5つ星を取得している。
建物は木造(CLT)+鉄筋コンクリート造2階建て、建築面積187.65㎡、延べ床面積356.70㎡、CLT使用材積146.82㎥(全て宮城県産スギ材)。