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2017/05/13(土) 12:39

ポラス中央住宅・金児正治部長の描く「複合開発」 官との連携欠かせない

投稿者:  牧田司

 「マンション事業の売り上げは前期77億円だったが、今期は100億円を目指す。向こう3年間分の用地も取得できた。今回の『西大宮』を第一弾に、第二弾の『浦和美園』、第三弾の『西葛西』、第四弾の『市川』など複合開発を進めていく。ブランド戦略の構築も進める」-ポラスグループの中央住宅取締役事業部長・金児正治氏が5月12日行われたJR埼京線・川越線西大宮駅圏初の分譲マンション「ルピアコート西大宮」記者見学会で、マンションと戸建てなどの複合開発を一層進めると語った。

 金児氏は4年前、このような複合開発やJV、再開発、リノベーション、建て替えなどに力を入れていくと語った。このうち建て替えだけはまだ着手できていないが、他の事業は着々と進んでいる。

 今回改めて金児氏の意気込みを聞いたのだが、記者は考え間違いをしていたことに気がついた。金児氏の考える「複合開発」は記者が考える複合開発とは雲泥の差があることだ。

 一つの区画にマンションと一戸建ての複合開発は多くはないが各社も取り組んでいる。記者はそのような複合開発を同社が進めるものだと理解していた。

 しかし、どうもそうではないことが分かった。もっとスケールの大きいものだ。西大宮駅圏ではすでに分譲戸建ての実績があり、今後、土地区画整理事業による街づくりが進むのに狙いを定め、街全体をグラウンドとしてマンションや戸建ての開発を進めるのだという。

 「浦和美園」「西葛西」「市川」なども同様だ。それぞれの拠点を抑えることで、同社が主導して街づくりを進めようということのようだ。

◇       ◆     ◇

 金児氏の考えに大賛成だ。同じような面として街づくりを展開しているのはデベロッパーでは三井不動産くらいだ。同社は日本橋を拠点に、これまで舞浜、佃、豊洲、芝浦、新川崎、川崎、新三郷、柏の葉などで商・住などの大規模複合開発を進めてきた。

 金児氏が考えている複合開発は三井不のそれとはやや異なるが、記者が欠かせないと思うのは街のポテンシャルを上げる取り組みだ。

 西大宮も確かに整然とした区画が整備されつつあるが、街路樹が貧しく、建物の形状がまちまちで外壁の色、道路からのセットバックなども全然統一感がない。これは行政の責任でもあるが、街並みを統一する地区計画やガイドラインを定めないと街の価値は上がらない。

 越谷レイクタウンがそうだ。ここは立派な戸建て群と貧しい戸建て群が混在する。官に任せきりだからこうなる。民が積極的に街づくりに関与していかないと成功しない。

越谷レイクタウンで見た 雑草すら生えない建売住宅の一群(2014/4/29)

これほど働く主婦の目線に立ったマンションはないポラス「ルピアコート西大宮」(2017/4/12)

 

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