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2017/09/11(月) 11:05

ポラス 敷地延長を逆手に取った斬新プラン「マインドスクェア南大泉Ⅰ」に採用

投稿者:  牧田司

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「マインドスクェア南大泉Ⅰ」モデルハウス(左側が南方向)   

 ポラスグループの中央住宅が分譲している「マインドスクェア南大泉Ⅰ」(7戸)「マインドスクェア南大泉Ⅱ」(13戸)「マインドスクェア南大泉Ⅲ」(3戸)を見学した。今回は敷地延長(敷延)を逆手に取った斬新プランを盛り込んでいる「マインドスクェア南大泉Ⅰ」を紹介する。

 物件は、西武新宿線武蔵関駅より徒歩14分、練馬区南大泉1丁目に位置する全7棟現場。土地面積は110.09~110.83㎡、建物面積は89.83~108.08㎡、現在販売中の住棟(5戸)の価格は5,480万~6,580万円。建物は木造2階建(2×6工法)で5月に竣工済み。

 2×4工法より強度が高い2×6工法を採用し、同社の標準仕様である1階天井高2.7m、サッシ2.2m、天然木挽き板フローリング、同社オリジナルのウッドパネルを採用しているのが特徴。

 敷地延長(敷延)付モデルハウスは6号棟。敷地面積は約110㎡、建物面積は約91㎡、敷延部分は約2.7m×約14m。敷地と建物は他の住棟とそれほど変わらないが、価格は他の住棟より1,000万円くらい安く設定し、1階部分の弱点を利点に変える工夫を凝らしている。

 玄関を入ってすぐ右手(南側)にロードバイクとその備品などを配置した約3.1畳大のDEN(土間)を設置。それにつながる16.2畳大のリビング・ダイニングの南面は壁面を多くし、一体利用ができるように工夫。デザインでは、枕木や流木を利用したようなテーブル、照明などを採用している。

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DEN(土間)

◇       ◆     ◇

 敷地延長(敷延)については説明するまでもないが、建築基準法では建築物の敷地は道路に2m以上接しなければならないと定められており、道路から奥まったところに建物を建てる場合、敷地を延長して接道する部分のことを敷地延長(敷延)と呼ぶ。敷地形状が旗竿状になっていることから「旗竿敷地」と呼ぶこともある。

 一般的に敷地延長(敷延)がある建物は日照・通風・プライバシーに難点があり、その難点を解消するために戸建ての場合は2階にリビング・ダイニングを配し、価格を低めに設定するが、最後まで売れ残るケースが多い。デベロッパーの悩みの種だ。

 今回の敷延付き住宅はそれを巧みに〝料理〟している。陽が当たらないのであれば敢えて窓を取ろうとせず、壁面を増やしその空間を生かした逆転の発想が面白い。臨家にとっても好都合だ。〝お見合い〟を気にしなくて済むからだ。

 問題はⅠ・Ⅱ・Ⅲすべてあわせても23棟の現場だ。広告宣伝にそれほど費用はかけられない。この種の個性的なプランに敏感に反応するユーザーにどう伝えるか。〝価格ありき〟の商品が氾濫している市場ではその差異を表現するのは容易のようで難しい。天井高2.4~2.5mの戸建てしか見たことがない都内居住者に前述した同社標準の天井高2.7mの〝価値〟を伝えきれていないのと同じだ。

 これだけ様々な工夫を凝らした特別な敷地延長(敷延)物件の特徴を伝えるための仕掛けを早急に考える必要がある。同社がこれまで考え出してきた「良さ」を明確に伝えていくことが出来れば都内でもユーザーの支持を広げるのは間違いない。

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敷地延長部分

 

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