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2017/11/20(月) 16:41

〝RBAの星〟三井不動産・志村亮氏(51)が12年ぶり登板 抜群の制球力健在

投稿者:  牧田司

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三井不動産・志村投手(三郷・サンケイグラウンドで)

 昨日、RBA野球大会で三井不動産・志村投手(51)が完投勝ちした記事を書いたが、野球関係者以外の方にも読んでいただきたいので「こだわり記事」欄にも紹介する。

 この日(11月19日)、志村投手は外から内へ、内から外へ、面白いように変化球を操り、菱重プロパティーズ打線を手玉に取った。早大野球部主将-三菱重工入りした菱重の主砲・義積(38)は「志村さんの球を打てるなんて」と試合前から舞い上がり3打席凡退。やはり三菱重工出身の相手佐藤投手は何を勘違いしたのか1、2打席とも四球(志村氏はRBA打者としては並=失礼)を与えた。味方の南光院捕手は「志村さんの球を受けることができるなんて」と声を詰まらせた。

 さて、名前だけでRBA関係者を感激させる志村氏はいったい何者か。

 プロ野球読売巨人軍は昭和63年、ドラフトで慶大の左腕・志村亮投手を1位指名することを決めていた。当時、闇とされていた契約金は2億円とも言われた。

 志村氏は桐蔭学園時代から注目されていたが、花開いたのは慶大に入ってから。絶妙の制球力が持ち味で、大学4年のとき、5試合連続完封を達成し、58年ぶりにリーグ記録を更新。通算勝利数31勝(17敗)は、同じ慶大卒の藤田元司氏(2006年没)、早大から日本ハム入りした斎藤佑樹投手らと同じ歴代13位タイだ。

 ところが、志村氏はドラフト直前「野球は趣味で」の名言を残し、三井不動産に入社した。プロ球界内外が騒然となった。〝巨人 大鵬 卵焼き〟はさすがに色あせていたが、まだ〝球界の盟主〟に君臨していたときだ。巨人に入団したくて他球団の指名を拒否した選手はたくさんいたが、その逆はほとんどいなかったからだ。〝アンチ巨人〟の西武ファン(もちろん不動産業界ファン)の記者は快哉を叫んだが。

 同期入団のプロには谷繁元信氏(大洋)、川崎憲次郎氏(ヤクルト)、渡辺智男氏(西武)、野村謙二郎氏(広島)らがいる。

 そしてバブルが崩壊した平成3年。毎週のように〝マンション大暴落〟〝〇〇が破綻〟〝不動産氷河期に突入〟などの記事を書き、業界から顰蹙をかっていたときだ。公私とも落ち込んでいた記者は、志村氏がRBA野球大会で投げていることを知った。

 〝志村さんが投げているなら〟と業界と自分を励まし、慰めるため見学に行った。三井不動産は絶対王者ではなかった。守備力に問題があり、志村投手が好投しても負ける試合もあった。強豪チームは草野球の域を超えていた。〝野球も仕事も〟を実践していた。病みつきになった。〝がんばれRBA〟のタイトルで記事を書き続けた。あれから30年近くになる。継続は力なり。まさか不惑どころか知命を超えた志村氏が登板するなど夢にも思わなかった。

 三井不は次の準決勝戦で東京ドーム進出をかけて最強のケン・コーポレーションと対決する。志村氏は果たして投げるのかどうか。三井不が勝てば15年ぶりのドーム進出だ。同期のプロはみんな現役を引退した。アマに引退はない。

三井不大坪が4盗塁チーム7盗塁志村を援護菱重佐藤力投報われず(2017/11/19)

 

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