ネナド・グリシッチ大使(右)と逢沢一郎氏(セルビア大使館で)
バルカン半島の中心、ヨーロッパとアジアを結ぶ交通の要衝地に位置するセルビアの固有品種のブドウ「Prokupac(プロクパッツ)」から作られたワインの試飲会が11月20日(月)、品川区のセルビア大使館で行われた。ワインは日本に輸入されることが決まっており、試飲会に出席したネナド・グリシッチ大使は「ワイン輸入のために多くの歳月がかかったが、ようやく実現に至り、とてもうれしい。日本の皆さんにぜひ飲んでいただきたい」と挨拶した。
試飲会には日本・セルビア友好議員連盟会長を務める国会議員の逢沢一郎氏も応援に駆け付け、参加者は供されたセルビアの家庭料理やケーキなどとともにおいしいワインに舌鼓を打った。
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記者は、弊社・久米信廣から「酒が飲めるあなたが行きなさい」と声がかかり参加した。
セルビア語はもちろん英語も話せない記者は、ネットで調べた「こんにちは」という意味の「ズドラーヴォ(Zdravo! キリル文字でЗдраво!)」を連発した。日本人の誰もが怪訝な顔をし、セルビアの人たちは笑いながら訳のわからないことを話したので通じたのか通じなかったのかさっぱりわからない。
ワインは絶品だった。赤ワインは(安物だからか)甘ったるいイメージしかなく飲まないのだが、このワインは渋みもあり、どれだけでも飲めた。ボトル1本近く飲んだのではないか。「美味しい」はセルビア語で「ウクスノ」だそうで、これは使える。
お開きのころにはすっかり酩酊し、大使に「ズドラーヴォ」「ジヴェリ(乾杯)」と挨拶したら「お気をつけてお帰りください」と日本語で返された!?
久米は、1990年代から続いた民族対立と経済の疲弊により、多くの子どもたちが厳しい状況に置かれていることに心を痛め、CSR活動の一環として子どもたちに学用品を贈呈したり、アーティストに対する支援活動を行ったりして来ている。ネナド・グリシッチ大使とは〝お友だち〟のような良好な関係を築いている。
※セルビアの国民的作家・ダニロ・キシュ(1935~1985)の「若き日の悲しみ」(東京創元社)の読後感想文を添付します。これも素晴らしい小説です。
悲しい歴史を巧みなレトリックで描く キシュ「若き日の哀しみ」(2015/4/11)