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2018/01/20(土) 12:09

大和ハウス 住宅ストック事業 統一ブランド「Livness(リブネス)」で攻勢

投稿者:  牧田司

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ロゴ

 大和ハウス工業は1月19日、同社とグループ会社7社の既存住宅の売買仲介、買取再販、リノベーション・リフォームなどの住宅ストック事業を強化するため、グループ統一の新ブランド「Livness(リブネス)」を立ち上げたと発表した。

 同社グループの売買仲介拠点40カ所を2025年度までに新たに60カ所オーブンさせ、計100カ所を目指すとともに、地方の不動産業者約80社と提携して全国ネットで展開する。現在のグループ全体の売上高1,150億円、営業利益140億円を2025年度までに2,000億円、200億円にそれぞれ増やす目標。

 1月25日に各社が保有する不動産情報を閲覧できるWEBサイトを開設。ホームページに会員登録すると、先着1,000名に簡単なVRゴーグルを贈呈し、ゴーグルを装着するとマンション、戸建てなど最大500件の物件を内見できる「どこでもストア」がスマホ、タブレットを通じて利用できるようにする。また、テレビ電話によって直接営業スタッフと相談できるサービスも行う。

 国が掲げる「住宅生活基本計画」では、既存住宅流通の市場規模は2013年の4兆円から2025年には8兆円へ倍増させ、リフォーム市場規模を2013年の7兆円から2025年には12兆円に拡大させるとしている。

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看板

◇       ◆     ◇

 この日の発表会には芳井敬一社長が臨む予定だったが、インフルエンザで欠席。代わりに同社大友浩嗣・取締役常務執行役員が「仲介、買取再販、リノベ・リフォームを一気通貫で提案していく。業界ナンバー1を目指す」と抱負を語った。

 〝やる気〟を内外に示そうという意欲が伝わってきた。不動産流通のことはよくわからないのだが、ハウスメーカー各社の流通事業はデベロッパー系のそれと比べ圧倒的に弱い。

 この日配布された資料によるとグループの日本住宅流通の平成29年3月期売上高は239億円で、店舗は34カ所だ。業界トップの三井不動産リアルティの仲介・アセットマネジメントの売上高は879億円(29年3月期)で、店舗数は281店舗(29年10月)だ。また、業界4位の野村不動産アーバンネットの売上高は299億円(29年3月期)で、店舗数は78店舗(29年9月)だ。大都市圏に特化している野村にも後塵を拝す。

 同社がこれまで販売した戸建て約60万戸のうち流通段階で同社グループが仲介を担当し捕捉できているのは1割くらいだというから、これも圧倒的に少ない。

 他社に引けを取らないのは買取再販だ。グループのコスモスイニシアも積極化しており、日本住宅流通とあわせ500戸を超えるという。ベスト10に入る勢いにある。今後は構造10年、設備10年、地盤10年の保証・保険を付与するという。

 今回の「Livness(リブネス)」は劣勢を一挙に挽回する戦略とみたが、グループの新築マンションや分譲戸建ての顧客にも対応できるよう〝ワンストップ〟型の店舗展開を目指してはどうかと思う。

 「Livness(リブネス)」とは直接関係ないかもしれないが、このところのコスモスイニシアのマンション、分譲戸建て、リノベの商品企画は他を圧している。業界ナンバー1のカギはコスモスイニシアとどう連携するかだと思う。起爆剤になるはずだ。

◇       ◆     ◇

 「Livness(リブネス)」のデザインについて。中堅デベロッパーの「リブラン」によく似ているのはともかく、色が大和ハウス工業の素敵な「赤」ではなく「オレンジ」なのが理解できなかった。

 そこで、同社住宅ストック事業推進室 事業統括グループ長・矢田幸司氏に聞いたら「グループ各社の店舗カラーがオレンジなので」ということだった。

 なるほど。ならば、ブランドを浸透させ、〝ダイワレッド〟を〝ダイワオレンジ〟に変えるくらいの意気込みで取り組んでほしい。そういえば、うちのかみさんは〝リハウス〟と〝リバブル〟の区別がつかず〝リブハウス〟と呼ぶ。ここに〝リブネス〟が食い込むとどうなるのか。〝love less〟にはならないか。

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内見イメージ

 

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