三井ホームは2月28日、ミレニアル世代向けのシンプル・高性能・コストパフォーマンスに優れた新しい暮らし提案型商品「NATURAL HYGGE STYLE (ナチュラル ヒュッゲ スタイル)」を3月1日から販売を開始すると発表した。
「もっと家を楽しむ」をコンセプトに、コト消費ニーズの高い30代から40代のミレニアル世代をターゲットにした商品で、インテリアに天然木をふんだんに採用、家族がアクティブに過ごせる内と外をつなぐテラスリビングや、新しい試みとして子供も大人も楽しめるDIYスペースを提案する。
外観は特徴あるフレームデザインとし、壁面の一部に天然木を採用し、太陽光発電システム(3kw)を標準装備する。
同社取締役常務執行役員・河合淳也氏は、「近く発表する浜田山、駒沢の富裕層向けの『プレミアム』も強化するが、今回は初めて家を建てるミレニアル世代向けにリアルサイズの商品にしたのが特徴。三井のリハウスと連携して土地なしや狭小敷地にも対応していく」と話した。
プロトタイプは延床面積33坪で1,980万円(坪単価60万円)~。販売目標は年間100棟。当面、埼玉、千葉方面が対象。
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河合氏など関係者がミレニアル世帯向け、第一次取得層向け、リアルサイズなどと強調したので、ひょっとしたらローコスト住宅を提案するのかと思ったが、単価が示すように、同社としては安い部類かもしれないが、ミレニアル世代向けにしてはずいぶん高いというのが率直な感想だ。
つくばエクスプレス柏たなか駅から徒歩7分に設けられているモデルハウスは土地が172㎡(32坪)、建物が114㎡(34坪)で、外構・インテリア込み5,600万円と聞いてびっくりした。
担当者は「売るのが目的ではなくて、モデルハウスとしてお客さんに見てもらうための外構、インテリアを含めた高めの価格設定」と話したが、目が飛び出る価格だ。相場と比べれば少なくとも1,000万円は高い。
それだけの価値は確かにある。設備仕様はものすごくレベルが高い。外壁にスギの天然木を一部採用し、1階に天井高約2600ミリの土間空間と、挽板仕上げの節有バーチフローリング、三井不動産の森のトドマツの間伐材を用いた天井、九州産のスギを使ったアクセントウォール、ヒノキのウッドデッキなどは明らかにアッパーミドル向けだ。
ミレニアム世代に対して、ものすごく自己中心的で、雇用や社会保障など将来不安が大きいにも関わらずいまの生活に満足しており、選挙では保守というよりは我利我利亡者の候補に大きな支持を寄せ、住宅だけでなく恋人さえもシェアする-このようなイメージしか持ち合わせていない記者が間違っているのか。
プレミアムかミレニアルかさっぱりわからなくなってきた。まさか世界で8,000万部以上が売れた小説「ミレニアム」にあやかろうという訳ではないはずだ。