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2018/07/27(金) 17:10

〝幸せ(人間愛)〟のさらなる追求に期待 積水ハウスがわが国初の「幸せ」研究所

投稿者:  牧田司

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河崎氏

 積水ハウス株式会社は7月27日、企業では日本初となる幸せを研究する「住生活研究所」を8月1日付で開所し、所長には河崎由美子氏が就任すると発表した。

 同社がこれまでこだわり続けてきた安心・安全・快適などといった主に機能性、効率性に重きを置いた研究テーマに加え、「健康」「家族のつながり」「私らしさ」「生きがい」など「楽しさ」「役立ち」を新たなテーマに加え、積水ハウスの「S」も含めた〝住めば住むほど幸せ住まい〟という「S」の韻を踏んだ人生100年時代の「幸福感」を追求する。

 当初スタッフは9名で、他部署や外部専門家などを含めた約100名の大所帯となる。今後、研究成果などを発信していく。

 河崎氏は、同日行われた記者説明会で、「共働きが多数派になった現在、家族の空気感も変化した。家族の時間は大事だが、自分の時間も大事。『家事労働』はあまりいいイメージがないが、『家事(いえごと)』は幸せの近道であり、それをデザインしたい。収納もキッチンも掃除も室内外とのつながりも幸せな生活につなげることができる。当社の238万戸を超える実績が生きてくる。『幸せ』は個別解かもしれないが、普遍解にもつなげたい」などと語った。「積水ハウスの住宅は幸せであるべき」と力を込めた。

 河崎氏は神戸市出身。1964年1月生まれ。神戸大学工学部建築学科を卒業後、1987年4月、同社入社。主な研究テーマは幸せ家事デザイン、キッズ(子育て、子育ち)、収納、食空間、睡眠、ペットなど。

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◇       ◆     ◇

 先日、同社からこの日の記者発表会の案内が届いたとき、「幸せ」をテーマにするとはどういうことだろうと驚いた。「幸せ」は百人百様、みんなそれぞれ考え方が異なる。そんな難しいテーマに企業が取り組むとはどういう意味かと。

 しかし、よくよく考えてみると、「幸せ」追求は人類普遍のテーマ(真理)でもある。誰もが「幸せ」を求めて生きている。このテーマに真正面から取り組むハウスメーカー・デベロッパーが出現したのが何よりうれしい。

 記者のこれまでの約40年間の取材経験からしても、同社がこの難しい問題にチャレンジする資格は十二分にあると思う。どこよりもバリアフリー、ユニバーサルデザイン、キッズデザイン、環境問題などに真剣に取り組んできた。マンションや戸建てでいえば「5本の樹計画」は他社を圧倒している。質量ともわが国の住宅・不動産業界をリードしてきた。今後の活動に大いに期待したい。

 この日の河崎氏が着ていた洋服がまた目もあやな、えもいえぬ「赤」だった。本人に聞いたら「タイシルクです。70代の母が着ていたワンピースをツーピースに仕立て直したものです。〝幸せ〟の継承です」と語った。同社の企業理念は「人間愛」だ。

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