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2018/08/03(金) 12:14

総合地所 熱海の別荘分譲 販売が順調に推移

投稿者:  牧田司

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「ルネ熱海伊豆山マスターズプレイス」 分譲戸建て千鳥「KIBITAKI」

 総合地所が分譲中の別荘地「ルネ熱海伊豆山マスターズプレイス」を見学した。標高約380mの全46区画(分譲41区画)で、従前契約区画を含み17区画が契約・申し込み済みになるなど販売は順調に進んでいる。

 物件は、東海道新幹線熱海駅から車で11分(5.4km)、静岡県熱海市伊豆山に位置する建ぺい率40%、容積率200%の全46区画(第一種中高層住居専用地域、第二種風致地区)。現在分譲中の宅地(6区画)の土地面積は208.16~370.97㎡、価格は688万~2,029万円(坪11~19万円)。分譲戸建て(1棟)は土地面積200.00㎡、建物面積111.80㎡、価格4,980万円。このほか管理業務費(月額)14,200円。温泉利用料(月額)6,400円(1口あたり10㎥まで。週末利用だと1口で賄える量)、更新料(10年毎に更新)/800,000円(1口あたり)、名義変更手数料(譲渡)300,000円(同)、名義変更手数料(相続)50,000円(同)。販売媒介はオオクスライフアシスト。

 現地は南傾斜の「伊豆山」の一角で、オーシャンビューのひな壇造成地。源泉かけ流しの天然温泉が全区画に引き込み済み。

 戸建て別荘のコンセプトは京都の旅館をイメージした「MY RYOKAN」。玄関に板塀と竹林を配し、温かみのあるスギ材をふんだんに用い、浴槽の湯には外の景色が映り込むように工夫を凝らし、風呂リビングにはナラ材のナグリ床を、堀こたつ付きダイニングの天井には竹材をそれぞれ採用しているのが特徴。

 同社分譲事業部戸建営業部営業課副参事・小澤健司氏は「当社が造成済みの宅地を取得し、2008年から販売を開始したが、リーマン・ショックの影響で販売を中断していた。ここ数年、熱海に活気が戻ってきていることから今春に販売を再開した。建築済みの戸建て2棟のうち1棟は契約済みで、販売対象の41区画のうち17区画が契約・申し込み済み。来場者は約50組。順調に進捗している。契約・申込者は週末利用が目的の都内や神奈川県在住者で、年齢は40~50歳代」と話した。

 販売を担当するオオクスライフアシストの橋本武博取締役は、「最初に現地を見たとき圧倒的な鳥の声に感動させられた。現地にはヒヨドリ、ウグイス、キビタキ、ルリビタキ、オオルリなどが生息する。そこで、別荘シリーズを〝千鳥〟とすることを総合地所さんに提案した」と販売の経緯について語り、建物の設計を担当した時旅人・小川修デザイン事務所の小川修氏は「コンセプトが明確でやりやすい。具現化することができた」と話した。

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「KIBITAKI」(左が堀ダイニング、右がナグリ床の風呂リビング)

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手前が展望浴槽

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2階居室

◇       ◆     ◇

 いまの若い方は信じられないだろうが、バブル時には首都圏でリゾートマンションが年間1万戸くらい供給された。もちろん売れ行きもよく、いわゆる月間契約率は70%を超えた。

 記者は〝狂乱〟ブームに浮かれ、取材であちこちを飛び回った。熱海エリアも少なくとも10回は取材している。昭和63年から平成元年あたりは坪単価が軒並み300万円を突破した。もっとも高額だったのは竹中工務店が施工した平成2年完成のリブラン「別邸桜乃庄」(25戸)で、坪単価は確か550万円くらいだった。

 伊東には三武が分譲したが、バブル崩壊で工事が中断し、その後、施工の大成建設が完成させてホテルとして一部利用されている「ウェルネスの森」がある。記憶に間違いがなければ全300戸の価格が全て1億2,000万円だった。

 バブル崩壊後、惨憺たる様相を呈しているのはご存じの通り。固定資産税や維持・管理費が相対的に高く、売ろうにも売れない悲惨な状況が続いている。

 その原因は、いうまでもなく土地神話があっけなく崩れ雲散霧消し、所有から利用へ価値観が変わったからだ。

 なので、バブル時も含めリゾート分譲を行ったことがない同社が別荘分譲を開始し、販売も順調に推移していることを見聞し、驚いた。

 価格が高いのか安いのか、全く判断材料を持ち合わせていないが、バブル時と比較すれば4分の1くらいの値段ではないか。

 仮に見学した別荘に一泊するとしたら3万円でも安いと思う。ナグリの床と星空が眺められそうな風呂が最高にいい。だがしかし、風呂の掃除、草むしり、食事の用意、行き帰りの車の運転などを考えたらホテル・旅館のほうがいいようにも思うが…。

 バブル時のような狂乱ブームは絶対訪れないだろうが、週末を自宅の別荘で過ごす時代がやってくるのか。

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ナグリ床

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スギ(左)と竹材を採用した天井

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玄関

 

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