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2018/09/26(水) 14:05

「住宅新報」の記事「スルガ銀行は金融機関なのか」に絶句

投稿者:  牧田司

 9月25日付「住宅新報」の1面袖記事に目を奪われた。5段組で見出しには「スルガ銀行は金融機関なのか」とあるではないか。

 アパートローンなど個人向け融資とネットバンキング展開で圧倒的な収益力を誇ってきた〝地方銀行の雄〟とも呼ばれてきた同行が、まさにその特異なビジネスモデルに不正があったことから、経営陣5名が責任を取り辞任し、金融庁も調査に乗り出した問題を取り上げたものだ。

 住宅新報と言えば、紋付羽織袴の形式ばった記事が多く、この3年間で編集長が2人辞任し、出版部門と新聞部門を切り離し分社化し、元編集長で前論説主幹のH氏は「住宅評論家」として衣替えしたのはともかく、元編集長は定年退職なのか忽然と姿を消し、〝このほど、このほど〟と人を小ばかにした記事のオンパレードに記者は辟易しているのだが、銀行を名指しして〝金融機関なのか〟と、まるでそう呼べないかのような見出しで〝糾弾〟するその英断? に言葉を失った。

 かくいう記者もときには激しい口調で罵る記事を書く。例えば〝それでも男か〟と。しかし、これは記者なりの心を込めたエール、勇気付けであって、誰かや何かを為にする記事は書いた覚えは皆無ではないがあまりない。その逆に、「記事をお客さんが読んだらマンションが売れなくなる」と頼まれて取り下げたものがあるくらいだ。だからと言って、記者は誰かのような業界妾には絶対ならない。

 住宅新報のスルガの記事は、サブタイトルに「上」とあり、読んだ限りでは、報道されている通り第三者委員会の報告をトレースしたもので、いわば鉈を振り上げた状態だ。次はいきなり「下」として一刀両断に叩き潰す展開にはならず、「中」として不正のあれやこれや、その背景について触れることになるはずで、そのあとに「下」としてどう結論付けるのか、新しい問題が飛び出すのか、記者も興味津々、戦々恐々で次号以下の展開を待とう。

 金融庁の処分次第では、融通が利き審査が速いことから不動産業界からも重宝がられてきた同行だけでなく他の金融機関への監視体制が強化され、賃貸市場へ大きな影響を与えるのは必至だ。消費増税どころでないパニックに陥ることだってありうると記者は見ている。ソフトランニングの手はないのか。

 

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