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2018/09/28(金) 11:54

アキュラホームの「チーム匠」 第1回壁-1グランプリで総合優勝

投稿者:  牧田司

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「チーム匠」の木造耐力壁「一位の壁」

 アキュラホームは9月27日、東京大学木質材料学研究室、篠原商店と共同開発した木造耐力壁「一位の壁」が「第1回 壁-1グランプリ」で総合優勝したと発表した。従来の木造耐力壁ジャパンカップを含め通算5回目の総合優勝。

 大会は埼玉県行田市・ものつくり大学で9月15~17日にかけて行われたもので、12チーム(体)が参加。二体の木造耐力壁の足元を固定した状態で桁を互いに引き合わせ、どちらか一方の壁が破壊されるまで行う形式で争われた。

 同社チーム(チーム名:チーム匠)は、8体による決勝トーナメントでは準々決勝戦で敗退したが、耐震性、加工、施工、コスト、環境負荷、デザイン性のトータルバランスが優れている壁に贈られるグランプリを獲得した。このほか、デザイン、加工・施工、オーディエンスの3部門でも部門賞を受賞した。

 「一位の壁」は、赤松、イチイ樫、白樫で構成され、「イチイ樫」を使用した縦貫材を並べ応力を分散させることで粘りを発揮させ、白樫を使った補強斜材を用い、土台の欠損を最小限にさせ、適切な位置にビスを使用することで、高耐力を生み出す耐力壁。

 トーナメント戦では三井ホームGT「G-WALL HD」が優勝した。

◇       ◆     ◇

 この大会の結果については別掲の通り記事にしたのでこれ以上書かないが、圧倒的に強い壁がグランプリを獲得できず、準々決勝戦で敗退する壁が総合優勝するということが素人には釈然としない。

 ただ、なるほどと合点がいくものはある。

 現段階では、成績表が公開されていないが、前回の第20回木造耐力壁ジャパンカップの例からすると、チーム匠は、会場での施工時間に作業者数を乗じた人工数に5を乗じた施工費で他を圧している。

 総合評価は、耐震点とデザイン点を合わせた数値を材料点、加工点、施工点、解体点、環境点を合わせた数値で割って算出するのだが、チーム匠の施工点は0.734点で、もっとも高かったチームの7.731より一桁小さく、トーナメント優勝したポラス暮し科学研究所の3.188とも大きな差をつけている。次位チームの2.032も大きく引き離している。

 この差が今回も総合優勝に大きく作用したということであれば、これはこれで納得できる。職人不足が深刻化する中、いかに人員を減らし、施工時間を削減するかが最大の課題なのではないか。その意味ではチーム匠は称賛に値する。

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三井ホームGT「G-WALL HD」

チーム匠がグランプリ 初参加の三井ホームはトーナメント制す 第1回「カベワン」(2018/9/18)

 

 

 

 

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