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2018/10/13(土) 12:55

「健康住宅でPPKに生きよう」 星・首都大東京名誉教授 埼玉住まい協シンポ

投稿者:  牧田司

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埼玉県住まいづくり協議会 平成30年度住宅月間シンポジウム(浦和コルソ・コルソホール)

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星氏

 埼玉県住まいづくり協議会は10月12日、平成30年度住宅月間シンポジウムを開き、星旦二・首都大名誉教授が「健康な住宅を創りましょう」と題する第一部講演を行った。200名近くが、星氏自らの住宅で味わった苦い経験や具体的な臨床研究などで培った幅広い知見に基づく巧みな話に聞き入った。

 星氏は1950年生まれ。福島県立医科大学を卒業後、東京大学で医学博士号を取得。竹田総合病院臨床研修、東京都衛生局、厚生省国立公衆衛生院、厚生省大臣官房などを歴任。聖路加病院、大阪大学などの非常勤講師。

 また、第二部では、いずみ鉄道前取締役社長 いずみ大使・鳥塚亮氏が「ムーミン谷の人々に支えられて~いずみ鉄道の挑戦~」と題する講演を行った。

◇       ◆     ◇

 記者は、全国的にも珍しいという民間・行政・公益団体が一緒になって優良な住宅供給や街づくりを行うという目的に共感し、支援する意味からも極力取材し、記事にもしてきた。

 ところが、住宅月間の一環として行われているシンポジウムの浦和コルソ・コルソホール会場は、音響環境が悪いためか、最後列に割り当てられた報道陣席からは講師の話がよく聞き取れない難点がある。

 配布された資料を引き写して記事にするのなら楽だが、話す人がふともらす冗談の中から珠玉の言葉を切り取り、それを見出しにしたりして読者に分かりやすく伝えるのが我々の仕事だ。小生は必死でメモを取る。録音したあとで再生する手もあるが、何だか隔靴掻痒しっくりこない。やはりメモすることが大事だと思う。

 そんなわけで、今回も星氏の参加者を笑わせた当意即妙の言葉はほとんど聞き取れなかった。

 それでも、星氏が収入学歴、幸福感・健康感、健康寿命、地域環境、居住環境、食生活と生活習慣、想いと夢、平和、身体・社会・精神的健康の9つの「健康寿命規定要因」のうち「もっとも重要なのが『平和』、二番目に重要なのは『住宅』」と話し、「環境は人権です」「温かい住宅も人権です」と力を込めたのはよく聞こえた。

 最後に示した「・オスプレー17機 1機220億円 ・F35 42機1機130億円 ・防衛庁予算5兆円(正確には5.3兆円) 明治維新以降、戦争まっしぐら」の画面の意味もよく分かった。

 配布されたプロジェクター用の画面は160枚もあった。おそらく大学などで講義したら1年分に相当する時間が必要ではないかと思う。ここて、一つひとつ紹介できない。星氏の著作「ピンピンコロリの新常識」(主婦の友社)を買って読んでいただきたい。収益11万円は相馬市に寄付済みだそうだ。記者も買って読む。

 鳥塚氏の講演は、資料もなかったので退席した。

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 一つ二つ、先生にぜひお聞きしたい。先生は確か冬期の風呂場気温が18度以上、壁が漆喰、床は無垢材にすべきで、それには所得と学歴が必要と述べられた。ペットを飼うべきで、(所得が少なく)飼えない人は「飼おうと思うことが大事」とも話された。

 なるほど。だが、しかし、それらを保障する高気密・高断熱、かつ地球環境に配慮し、さらにまたパッシブデザインも取り込んだ住宅価格は3,000万円では無理で、4,000万円くらいになる。都内の土地なしなら1億円するのではないか。そんな住宅を建てられる人はどれだけいるか。23区内では20坪のマンションすら買えなくなってきた。この貧しい住宅事情を先生はどう考えられるのか。

 もう一つ、先生は「おいしく、楽しくお酒を飲みましょう」と推奨する一方で、「禁煙」についても何回か話された。小生は糖尿の主治医から「酒は二合まで大丈夫」と認めさたが、「喫煙は人権」の主張には耳を貸してもらえなかった。先生は「かかりつけ主治医(歯科医師以外)がいると生存率は低下する」と過激な発言をされた。勝手に解釈すると、医者の言うことを聞くな=タバコは吸っていいということでしょうか。

 

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