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2018/11/02(金) 23:44

三井不・菰田社長17分の独演会 岩沙会長 デフレ脱却宣言 藤林社長は孤軍奮闘 懇親会

投稿者:  牧田司

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菰田社長

 三井不動産グループは11月2日、恒例の記者懇親会を開いた。冒頭、三井不動産・菰田正信社長は、6期連続増収増益、4期連続最高益の一点の曇りもない快晴の業績を背景に、普段より2分長い17分を掛けて事業全般について説明。岩沙弘道会長は、SDGsを引き合いに出し、〝非財務〟のCSR活動を強調するなどバランスを取った。2020東京オリンピック・パラリンピック選手村の会場になる「HARUMI FRAG」の幹事会社である〝時の人〟三井不動産レジデンシャル・藤林清隆社長は菰田社長、岩沙会長を上回る蟻のように群がった報道陣に対し「決まっていないことは答えようがない」と煙に巻き逃げ切った。

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岩沙会長

◇       ◆     ◇

 菰田社長は約17分間、「ミッドタウン日比谷の来街者は半年で年間目標を達成した」「木更津は日本一」「街づくりの膨大なデータを活用してイノベーションを加速させる」「グローバルカンパニーとして海外事業比率を30%にする」「ホテル一万室達成は確実」などと、いつものハスキーな声でよどみなく話した。不祥事などもなく〝一人勝ち〟を印象付けた。

 よほど気分がよかったのか、女性記者にはリップサービスも披露。「これからは環境にやさしい、人にやさしい木造がいいかも」と。三井ホームを完全子会社化したことと関連があるのか。同社が本格的に木造事業に乗り出したらどうなるのか。同社は住友林業には負けるが、デベロッパーでは断トツの山持ち企業だ。三井物産と合わせれば第4位。

 いつもよりスピーチが長かったことについては、「中長期計画2025もありますから約17分。来年からはまた15分に戻ります」(同社広報担当)とのことだ。

 続いて登壇した岩沙会長のスピーチは約10分。「社長が全て話しましたので」と切り出し、SDGsなどCSR活動についても触れ、懇親の席では「話が素敵」という女性記者に取り囲まれ、「わたしは少なくとも資産デフレは脱却したと思う」と、デフレ脱却を宣言。「日本橋川の高速を取り払うのにあと30年? そんなことはない。わたしが生きているうちに実現できる」と自信たっぷりに話した。(冷酒が熱燗になり、ビールの泡が消えた江戸・坪井時代は挨拶だけで1時間はあったことを思えばものすごく短い。〝スピード〟を強調したのは岩沙氏だ)

 〝孤軍奮闘〟したのが三井レジ・藤林社長。住宅関連の三井ホーム、三井不動産リアルティなどは幹部が3~4人出席していたのに、同社は藤林社長のみ。男女の別なくもっとも多くの記者に取り囲まれながら、言質を与えるようなコメントは一切しなかった。(記者の「板状は免震ですか」という質問には即座に「そうではない」と答えた。全て知り尽くしているはず)

 メディアも策がない。野党議員のように伝聞を頼りに攻め立てたって社長がぼろを出すわけがない。搦め手から攻めれば何か引き出せたかも。

 藤林社長はさすがにうんざりしたのか、最後のほうは顔が青ざめていたように映った。「社長、何人の人と名刺交換されましたか? 」「数えてなんかいない。名刺切れちゃったよ」-ぶ然なのか安堵なのか、表情からは読み取れなかった。

 書き忘れた。元ヤクルト投手で、オール三井の野球大会でチームを優勝に導きRBAの優勝候補にもなっている三井不動産レジデンシャルリースの土肥選手がわずか数カ月しか勉強していないのに宅建試験で44点の高得点を挙げたことを同社・長谷裕社長に話したたら、「わたしは48点だった。設問が40問から50問に変わった最初の昭和56年。土肥の44点どうして知ってるの? 」 長谷社長、RBAの記事も読んでください。 

 

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