2階の屋根の部分
ポラスグループのポラテックは11月22日、同社が施工している千葉県柏市の木造在来工法2階建て認定こども園の構造見学会を行った。
12社による指名競争入札で同社が入札した案件で、建物は、学校法人岩崎学園くりの木幼稚園の敷地内の法22条に位置する敷地面積約4,972㎡、保育園機能を備えた認定こども園。構造・規模は木造在来2階建て延べ床面積約1,440㎡(435.60坪)。設計は時設計。引き渡し予定は平成31年3月。
構造材は、同社のプレカット工場で製造可能な住宅などにも利用されているアカマツの集成材を極力採用することでコストを下げ、約10mスパンの空間を確保するため2本1組の120×390トラスや2階の床を吊るすM20のボルトを採用しているのが特徴。
同社は、わが国最大の木造プレカット工場を擁し、年間約3,000戸の住宅を施工・販売しており、非住宅の受注にも力を入れている。2017年度の受注実績は12棟、12.5億円。2018年度は16棟、21.5億円の受注めどが立っているという。
M20のボルト
完成予想図
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トラスの接合についてだったか、工事関係者が「通常の5倍くらい難しかった」と話した。しかし、ゾウの大きさを知らないカエルのお母さんと一緒の記者は、通常の工事の難易度がさっぱり分からない。〝浦和レッズに勝つほどではなく、西武打線を抑えるくらい難しい〟とでも言ってくれれば多少は理解できただろうに。この点については、解説のしようがない。
もっとも興味があるのは〝現わしの見える化〟だ。この2点について質問したら、期待通りの答えが返ってきた。
設計を担当している時設計建築設計部建築設計課課長・吉野達也氏は、「森の中の木造園舎を目指しており、腰壁、柱などに木を貼って、自然なもの、木に囲まれている環境にする」と話した。
ポラテック木造推進課課長・篠田和弘氏は、「建基法の改正により、現わしが可能になった部分も多い。今後も木造の構造美を大切にしたい」と語った。