三菱地所レジデンスが分譲中の「ザ・パークハウス代々木上原」を見学した。駅から徒歩4分の第一種低層住居専用地域(一部第一種住居地域含む)に位置する全47戸で、坪単価は647万円。サペリの鏡面仕上げ壁がとても美しい。どうして最上クラスの〝グラン〟を付けなかったのか不思議なくらい素晴らしいマンションだ。
物件は、東京メトロ千代田線・小田急小田原線代々木上原駅から徒歩4分、渋谷区元代々木町の第一種住居地域・第一種低層住居専用地域(建ぺい率70%、容積率184%)に位置する敷地面積約2,700㎡、地上5階・地下2階建て全47戸(事業協力者住戸10戸含む)。専有面積は64.14~142.05㎡、現在分譲中の住戸(5戸)の価格は10,000万~23,000万円。竣工予定は2020年1月下旬。施工はフジタ。総合デザイン監修は日建ハウジングシステム・米丸陽氏。
現地は、幅員約7mの南側道路に面している第一種住居地域と、その奥が第一種低層住居専用地域に指定されている、比高差約13mの傾斜地の南西角地。敷地は1軒の邸宅跡地。
建物は、従前から桜坂と呼ばれていた現地の街並みと調和するよう割肌の自然石やアースカラーのタイルなどを外壁に多用。また、既存樹のサクラ、カエデ、ケヤキなどをアートオブジェに用い、アクセントとして林に見立てたロートアイアンを採用しているのが特徴。
近く分譲する第1期2次9戸と先着順で分譲中の7戸を合わせ、残りは16戸。
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モデルルームは114㎡。玄関を入ると息をのむほどの目もあやなサペリの建具・壁が目に飛び込んできた。これを見た瞬間、同社の坪850万円のバブル崩壊後最高値の「ザ・パークハウス渋谷南平台」より上ではないかと思った。全体的な設備仕様レベルも高い。来場者の評価も高いというのも当然だろう。
ドレッシングルームには、ケミカル製品のような薄手のGUCCIやらアルマーニの女性用シャツ(と呼ぶのかどうか分からないが)がたくさんあったので、「5,000円でどうですか」と担当の女性に聞いたら「それだったら私も買う」と笑っていた。
モデルルームの備品などはどうせ借りものだろうが、あのサペリはどうなるのだろう。あれは何度でも使いまわしができそうだ。
米丸氏についても一言。グッドデザイン賞を受賞した「横濱紅葉坂レジデンス」や「ザ・パークハウス新宿御苑」などを担当された方だ。
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同社は来春、JRの新駅・高輪ゲートウェイ駅から徒歩4分の「ザ・パークハウス 高輪フォート」43戸を分譲すると聞いた。プリンスホテル高輪にも近い。
記者は坪900万円と予想した。駅も建物も完成する2020年に分譲すれば1,000万円以上も可能かもしれず、オークションにかければもっと高くても売れるかもしれない。2013年に京阪電鉄・京阪電鉄不動産が分譲した「品川タワーレジデンス」は坪385万円だった。(当時はまだ新駅を隈研吾氏が設計することまでは決まっていなかった)
同社は年明けにも記者見学会を行うという。皆さんはいくらの値を付けるか。
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