ワーキングママの「育児」に関する自己採点とパートナーの評価
リンナイ提供
日本の父親の育児分担率は5か国で最下位-こんな不名誉な調査結果をリンナイがまとめ発表した。
世界のワーキングママの育児事情を明らかにすべく日本(東京)、ワーキングママが少ない韓国(ソウル)、ナニー文化が浸透しているアメリカ(ニューヨーク)、共働きが主流のドイツ、福祉の充実度で有名な北欧スウェーデンの計5カ国の25~39歳の働きながら育児をする女性計500名を対象に今年1月に実施したもの。
調査によると、自分(母親)の育児の点数は、日本の平均点が5カ国の中でもっとも低いことが判明したほか、育児分担では日本の父親の分担度合が最下位になり、日本で〝ワンオペ育児〟と感じているワーキングママは6割超、毎日育児へ参加している父親がもっとも多い国はスウェーデンが7割以上で、日本はわずか3割しかいないことなどが分かった。また、日本のベビーシッター・保育サービス利用率はどちらも5カ国中最下位だった。
各国のワーキングママに自分(母親)と、パートナー(父親)の育児にそれぞれ点数をつけてもらった結果、自分自身への平均点がもっとも高かったのはスウェーデンの79.5点で、日本は平均点がもっとも低く64.2点。
パートナーへの点数は、もっとも平均点が高かった国はこちらもスウェーデンの71.2点で、日本は3番目の56.1点だった。
これらの結果について、立命館大学産業社会学部教授・筒井淳也氏は、「日本では、育児の分担が女性に偏っているわりには夫の育児の評価が高いが、これは夫に希望する水準がもともと低いから」「スウェーデンやアメリカでは、男性の育児参加は私たちの想像以上に進んでいる。韓国では、低出生率への危機感が強く、政府が両立支援対策を強力に進めており、そのせいか、日本よりも外部サービスの活用が進んでいる」「男性の育児参加も、以前よりは増えているが、まだまだ不足している。育児と仕事の両立は職場の改革、 行政のサービス拡充、男性の意識改革など、総動員で取り組むべき課題であり続けている」と指摘している。